2020年7月5日日曜日

おいしい食べ物について

最近、ワイフのミユキが、買って来たパン.ロープには驚いた。

ここ河口湖で、このレベルのパンを食べられるとは。

以前、半年づつ東京とニューヨークを行き来していたが、NYに着くと、まず、バスタブに浸かってから、早速リトルイタリーのパン屋に向かった。

頑固親父が何十年も使い古した、石窯で焼いたローフ。

逸品。

通りを挟んですぐ迎えのプジュートとハムは絶品。

噛り付きながらニューヨークに帰って来たと、つくづく思った。

ある日、偶然に、目白のそば屋「翁」に入った。

主人の蕎麦を茹でる鋭い目つき、そして、盛りの美しさに驚かされた。

今は、日本一の蕎麦職人と言われ、日本国中を回って指導にあたっていると聞いている。

ラーメンは昔、恵比寿駅の近くに、屋台のラーメン屋があり、タクシードライバーの専用の店、日本一絶品。

 (北海道のラーメン横丁にも行ったリモしたが)

その店が繁盛して店を構えて、味が落ちた。

行かなくなった 。

又、驚いたことに山中湖 のすぐ側に(家から車で15分 )生徒に連れられて、入ったラーメン屋は絶品!

 麺も自家製。

 残念な事に兄弟喧嘩をして店を閉めてしまった。

是非 仲直りをして欲しい。

東京にかの有名な料理店に姉に連れってって 貰ったことがある。

出された料理にいろいろ説明されたが、何も覚えていない。

器が高価だとゆう説明以外に。

もう一つ、五日市街道に「田川」という鰻屋があった。初めて入って驚いた。

蓋を開けてうな重がこんな い美しいと思ったのは初めてだ。

一度は、主人が、ウチワで鰻をやきながら
「今日はダメだ!今日はダメだ! 」
と言って
「ダメでもいいですから」
という訳にいかないので、帰ってきた。

ある日、イタリー製の超高級 ネクタイをプレゼントしてしまった。

後で、主人から聞いた話だが、戦争中、近所の人達に大変お世話になったので、是非、美味しい鰻を届けたいとの事だった。

河口湖の歯医者の老先生のお話。

僕が
「先生トテモ丁寧に治療なさいますね?」
と聴いたら
先生は
「戦争中、母親の歯を治してあげらげなかった。その思いをみなさんに・・・」
と。

その他、一流の人達は凄い。

心情の深さだと思っている。

随分前に、弟が持ってきてくれた駿河湾の桜エビの天ぷらの味が忘れられない。

又、ニューヨークで、有名なある夫人に 、レストランに連れてって貰い味わったアイスクリームが未だに忘れられない。

もう一つ。
今朝、玄関先に、枝のついた美しいサクランボが置いてあった。

誰が置いてたのだろう?

心に残る甘さ、アリガトウ。







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NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN

2020年7月4日土曜日

第41回『神との対話』に魅せられて

神の言葉は、端的にいうと、権威者、教祖、指導者に耳を傾けるなと言っている。
大切なことは自分の胸に問うべきだと。
 
真実を知りたかったら、自分の胸に聴けと。
 
 
そこで、生まれて初めて、
1)自分の感情に、
そして
2)自分の考えに、
そして今回、
3)過去の記憶に、
注意を向けてみた。
 
      
僕の幼少の頃は軍国主義で、クラスのたった一人が宿題を忘れたからと言って、クラスの全員が起立させられ、殴られ、血だらけになった。
 
小学校の頃、台ツブシという遊びで、田舎に疎開して来た栄養失調の僕に、田舎の屈強な男たちが4,5人飛び乗ってきて、倒れ、足の骨を折った。
 
教師が飛んで来て
「ヒラノ大丈夫か!」
僕は、立ち上がり、敬礼して
「だいじょうぶです!」
と叫んでぶっ倒れ、意識を失った。
 
そうゆう時代だった。
 
母親が、僕が高校を卒業し、家業を継いでくれるのを待ちに待って楽しみにしていたが、僕を東京に送り出してくれた。
 
又、父が、真夜中に、中耳炎で泣き叫ぶ僕を背負って医者にかけつけた。
 
中学の時、他校とのテニスの試合で裸足で、履く靴が買えなかった。
 
ターザンと言うあだ名の体操教師が、真っ白な運動靴を薄給から買ってくれた。
 
今でも、あの白い運動靴が忘れられない。
 
 
多くの人たちが、現在の僕の生徒たちらを含め、わがまま勝手で気性のうつりやすい僕を、サポートしてくれている。
 
数えたらきりのない程、多くの人達に支えられて来た。
 
最近、一人は60代で僕の大工仕事を、もう一人は80歳、トラクターを持ち込んで、エンジェル・ガーデンの庭作り、無料奉仕に励んでくれている。
 
(彼たちは天使かもしれない? 天使って、可愛い女の子だと想ったのに?)
 
 
僕のワイフ・ミユキも我儘な僕を30年以上に渡ってサポートしてくれている。
 
 
 
大切のことを、気づかせてくれるのは、台の上で身を乗り出して、メガホンで叫んでいる人達ではないし、権威のあるひとたちでもはない。
 
 
あなたの隣に寄り添ってくれる人達だ。
 
 
「本当にありがとう!心から感謝しています。」
 
 
 
 
 
NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO

2020年7月3日金曜日

第40回『神との対話』に魅せられて

書籍『神との対話』に、
「真実を求めるならば、まず自分の【感情】に耳を傾けろ。」...
と書かれてある。


自分では、ストラスバーグに
「ゼンは非常に強い感情を持っている。」
と指摘されるまで、自分がそんなに強い感情を持っているとは全く気づかなかった。

その感情のために現在有名な俳優たちが、スタジオのメンバーになるために、何年もかかるところを、最終試験に3日前に招待されてメンバーになった。

 (アクターズ・スタジオ 合格した理由
http://zenhirano15.blogspot.com/2020/02/3.html?m=1


両親から一度も叩かれた経験のない僕が、今までの人生で、自分の感情と正面から向き合った事など一度もない。

今回、生涯初めての自分の感情と向き合う事になった。

過去を振り替えってみると、ポール・ニューマンを始め他の俳優達が羨む要請をすべて、断ってきた。

その理由は、自分の感情を恐れたのかもしれないと思っている。

あの世界に身を投じていたら、もう、とっくに死んでいただろう。

では、この世で強い感情を持っているのは誰だろうと考えてみた。

ふと気がついた。


ローマのサン・ピエトロ寺院で目の当たりにしたピエタ像だ。

イタリア・アートの旅。天才ミケランジェロの「ピエタ像」を訪ねてバチカンへ
 

 
 
数歩近づいたところで身体が硬直して動けなくなった。

突然、
異次元の世界に立たされて、人生で初めての静寂で聖なる感動に襲われ、包まれた。

強烈だった。

今、思い出しても涙がこみ上げてくる。

京都、奈良に安置されている国宝級の仏像に共通のものを感じさせられる。

この世で、最も強い感情は、
「聖なる慈悲」の静かなる感情だと自分なりの結論に至った。





NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO

2020年7月2日木曜日

若き俳優を目指す人たちに告げる

 ~スター性について~

俳優を目指す若者たちに、一つだけ伝えたいことがある。

殆どの若者たちは、スターを夢見ると思う。

でも、スター性とは、天からの贈り物。

自分の努力で、手に入れる事は出来ない。

アル・パチーノやデ・ニーロはいい俳優だが、スター性はない。


昔の話になるが、池袋の街頭での通りがかりの店で、テレビを見た。

1人の男性が踊って唄っていた。

目が釘付けになった。

動けなかった。

それがマイケル・ジャクソンとの初めての出会いだった。


又、マリリン・モンローが、兵士たちの慰問のため、姿を現わすと爆発的な興奮を引き起こす。


 (彼女は、腰を振るだけの女優になりたくなくて、最盛期の1年間、仕事を辞めてアクターズ・スタジオに演技を学びに来た。)
マーロン・ブランドは珍しく、演技の才能とスター性に恵まれたと言われる。

 (未だに彼を上回る俳優はいない。すべての批評家の一致した意見)

彼がブロードウェイの舞台で数人の俳優たちとテーブルを囲み座っていると、観客は、今外を歩いていた男が、ウッカリ間違って舞台に紛れ込んで座っているとゆう印象を受けたという。

(ストラスバーグは、過去のドゥーザやサルビーニに比べて、ブランドは、可能性はあったが、まだ、名優と言われるレベルにないと言っていた。又、僕の持っている蓄音機で、世紀の偉大な歌手カルーソー聴くと現在、偉大な歌手は存在しない。)


タダ一つ、奇跡が起こりつつある。

100年に一度のチャンスだ!

しかも、日本から!

その名は、大谷翔平。

奇跡の人、アメリカ人を抜く体格、誰にも愛される素直な性格、異常なまでの訓練、研究熱心、マナーの素晴らしさ・・・等々。

100年前のベーブルースを凌駕する可能性を秘めた唯一の奇跡の選手。

すべて、オートマ化され、機械に取り囲まれた世界に、人間の素晴らしさを誰かに声高らかに歌い上げ、世界に伝えて欲しいと心から願っている。




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ZEN HIRANO
 
(相変わらず、話はわき道に逸れたが、スターになる必要はない。それは天が決める事。
自分の好きなことに関わって、豊かな人生を送れたら最高だと思っている。)

2020年7月1日水曜日

コロナウイルスについて

現在、世界中が自然の猛威コロナウィルスと戦って、37万人の死者を出している。

しかし、人為的猛威、第二次大戦の死者が6000万以上と言われる。
人間の心に潜む、敵意、憎しみ、嫉妬心、独占欲等々、コロナウィルスよりも200倍も近い殺傷力を持っている。
 
僕も、戦争で家を焼かれ、餓死寸前まで追い込まれ、愛する叔父も結婚したばかりの愛妻と子どもを残して何処ともしれない戦場で姿を消した。
 
人類を憎しみと、恐怖に落としめ、殺し合いをストップさせるワクチンは、いつ見つかるのだろうか?
 
毎日、4万人の餓死者を出し、地球を汚すだけ汚し、いまだに武器を量産している。
 
人類に未来は、
愛に基づくか、
不安に基づくか、
どちらかだと言われている。
 
我々一人一人の心に住むコロナウィルスを、愛によって消滅させなければ!
 
 
 
 
 
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ZEN HIRANO

第38回『神との対話』に魅せられて

僕は神を信じているわけではない。

死ねば分かると思っている。

しかし、
『神との対話』の本を読んでいると、著者の質問にこれ程的確に、かつ、今まで誰からも聞いた事もないような答えが、瞬時に、返ってくるのに、脅威と畏敬の念を常に感じさせられる。

涙が出るほど感動させられる。

何回繰り返し読んでも。

未塾な僕のエッセイよりも、本に記された神からのメッセージを掲載させていただきます。


。゚•┈୨☆୧┈•゚。

著者
「例えばキリストのような人たちは、どうして他の人たちよりもうまくあなたとコミュニケーションが取れたのでしょう?」



「それは、本当に耳を傾けようという意思をもっているからだ。聞こうという意思を持ち、恐ろしくても、狂気の沙汰に思えても、まったく間違っているように思えても、コミュニケーションに向かって心を開きつづけるからだ。」


著者
「間違っているように思われても、神の言葉に耳を傾けるべきだというのですか?」



「間違っていると思う時には、特に耳を傾けるべきだ。何でも自分が正しいと思っていたら、どうして神と語る必要があるのか。自分が知っているすべてをもとに進み、行動すればよろしい。しかし、人間は時が始まって以来、ずっと、そうして来た事を忘れるな。その結果、世界がどうなったかを見てごらん。
明らかに、あなたがたには何かが欠けている。理解していないことがある。あなたがたには、自分が理解した事だけを正しいと思っている。なぜなら、あなたがたにとって「正しい」というのは、自分が同意したことをさす言葉だから。したがって、自分が理解できないことは、初めのうちは「間違っている」と感じる。

前進するには、「わたしが、間違っている」と思ったすべてが本当は「正しい」としたら、どうだろう?」と自分に問うしかない。すぐれた科学者は、その事をよく知っている。
研究がうまくいかないとき、科学者はすべての前提を捨てて、一からやり直す。
偉大な発見はすべて、「正しくない」ことを恐れない意志と能力によってなしとげられた。今ここで必要なのはそれだ。
自分はもう神を知っていると思うのをやめなければ、神を知ることはできない。神の声をすでに聞いたと思うのをやめなければ、神の言葉は聞こえてこない。
あなたが自分の真実を語るのをやめなければ、私の真実をあなたがたに語ることはできない。 」






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ZEN HIRANO
神に感謝を込めて。

2020年5月30日土曜日

振り返り

僕は、どうゆう訳か有名人に好かれた。

ほとんど、自宅に人を呼んだことのないストラスバーグは、僕に毎週遊びに来るように言われたし、
アメリカNO.1の演出家エリア・カザンが、たった2人のリハーサルを、雪の中1時間以上も歩いて見に来てくれたし、
僕の演出した『藪の中』を観たポール・ニューマンに、
「ゼン、全てをまかせろ、売り出すから日本に帰るな!」
と言われたし、
人の勧めでイヤイヤオーディションを受けたら、演出家とプロデューサーがやって来て
「実は、ゼンのパートは無いが、40分付け足すから出てくれ」
言われた。

又、演出のえの字も知らないのに、川端康成の『雪国』を5分でいいからと、美人の女優に強引に進められて(演出って何のことか知らなかった)、気がついたら1時間以上になり、スタンディング・オベーション。

メンバー達は、直ぐ本を買いにいって読み、
「ゼン!あんたの演出したことは、どっこにも書いてない」
とクレームが来た。

しかし、僕は作家に対する畏敬の念からナレーターも入れて、一字も余さず演出した。

又、訳も分からず演技したら(アクターズスタジオでは、あり得ない事だが)、冷静なストラスバーグが、思わず立ち上がって
「ここにプロデューサーがいたらゼンは主役だ!」
と叫んだ。

アル・パチーノやデ・ニーロが5,6年かけてメンバーになったのに、年に一度の最終試験に3日前に強引に招待されて、メンバーになってしまった。

当時、この演劇の世界に全く、無知で、どうゆう訳かあまり親しく無い女性に、見学者として、アクターズ・スタジオに放り込まれて奇妙な人生がスタートした。

当時、スタイルが良くハンサムだったのかもしれない。

恩師ストラスバーグが急死し、僕の人生であれほどショックを受けたことはなかった。

何日か、泣き続けた。

その直後、ニューヨークを後にした。

NYから40日間かけてバイクでロサンジェルスに向けて旅立った。

「恩師 ストラスバーグよ サヨーナラ! 心から愛と感謝を!」





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ZEN HIRANO
写真は、アメリカ大陸音団を終え、日本に辿り着いた直後のZEN HIRANO


安らぎとは何か?

日々の生活でいろいろ気になることが多い。

生活費を稼ぐ事。
健康のこと。
対人関係。
税金。
空気汚染。
地震、津波等々・・・


現代社会に生きていくには、これらの問題を避けるわけにはいかない。

殆どの人は不安と戦いながら夢中になって働かなければならない。

緊張を強いられる。

不安や、緊張を抱えながら生きていくのが人生だとしたら、何のために生きているのか?

多くの人が希望を失って自殺する。

この地球上の年間の自殺者数80万人。

お互いが自国の正義を主張して戦争をし、数えきれない若者たちが死んでいく。

又、幸福論を書いて自殺する人もいる。

幸せとは、求めるものでなく他者に与えることだ。

「与えられれば、自分が幸せをもっていることになる」
(書籍『神との対話』より)

僕の教師としての幸せは、その人が本然の姿を現し、喜び輝いているのを目にする時だ。

幸せは追い求め、見つけるものでないような気がする。

幸せは気づきによって、あらわれるような気がする。



幸せな人といえば、僕のおばあちゃんを思い出す。

90歳を過ぎて愛犬に飛びつかれ腰の骨を折って寝ていたが 、幸せいっぱいの笑顔で
「いつでもお迎えが来てもいいよおー」
と言っていた。



又、昔、アクターズスタジオで一人の俳優が、幸せいっぱい、ニッコリと微笑みながら、ユックリと死んでいく場面を演じたのが、未だに強く印象に残っている。

不安にかき立てられて人生を終わりたくない。

愛するものを、喜びを与えてくれるものを1つでも多く見つけて、
「ありがとう!」
と言って、人生を歩んで生きたい。



NY ザ アクターズ・スタジオ
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ZEN HIRANO
(中途半端な文章になって申し訳ない。)

2020年5月28日木曜日

映画『あたな その川を渡らないで』


https://natalie.mu/eiga/news/184596
https://ogre.natalie.mu/media/news/eiga/2016/0422/anatariver_201604_01.jpg?impolicy=hq&imwidth=730
映画『あなた その川を渡らないで』


前回「我が大草原の母」を紹介させて貰ったが、もう1つ深く心に残るドキュメンタリー映画がある。


『あなた、その川を渡らないで』

この老夫婦に、人が我を捨てて愛し合うことの素晴らしさを目の当たりにする。

愛とは大げさなものではない。

相手に対する思いやりではなく、思いだと教えられる。

条件付きの愛など存在しないと教わる。

自分の心の片隅に置き去りにされた、無条件の愛に声をかけてみたい。

「ゴメンね」と。

自分のことで頭が一杯で、心配事で駆けずり回っていた日々。

不安に基づき、何かを見失っていて走り回っていた自分。

今、この混迷の現実の世界で、
ここエンジェルガーデンの庭に咲く桜のように、

何事もなく
今を静かに謳歌したい。


NY ザ アクターズ・スタジオ
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ZEN HIRANO

2020年5月27日水曜日

映画『我が大草原の母』

https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/cf/36ec98cbb47166211a72a1f9a5c50894.jpg
映画『我が大草原の母』


もし、僕が今まで観た映画のうち、最高の一本を挙げるよう言われたら、
それは、マーロン・ブランドでもなく、オーソン・ウエールズでもなく、「風と共に去りぬ」でもない。

中国の低予算の映画
「我が大草原の母」
を躊躇なく挙げる。

舞台はモンゴル。

飢餓のため、手放された遺児を引きとって、育て上げる一女性の愛の物語である。

天から授かった母なる姿の美しさ、尊さをまざまざと見せつけられる。

批評家が物知り顔に星印幾つなどと言って欲しくない。

母親の持つ愛の崇高さ、美しさを評価し、星印幾つだという者に対して、僕がヒットラーだったら、即、銃殺だ。

毎日、3,4本映画をTVで観てきて、これほど感動させられる映画に出会ったことはない。

センチメンタルな僕は、一日中涙が止まらない。

この映画で真の母性の崇高さ、美しさを伝えてくれた女優に、そしてこの映画に携わった人々に、感謝と尊敬の念で胸がいっぱいになる。



NY ザ アクターズ・スタジオ
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ZEN HIRANO

2020年5月26日火曜日

若き女優 イザベラ・ヴィドヴィッチについて

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映画『ワンダー 君は太陽』


最近、映画「ワンダー 君は太陽」の1場面を20回以上くりかえし観ている。
(但し一場面のみ)

劇中劇、舞台公演の一場面でソーントン・ワイルダーの我が町。

観客を前にして、イザベラ(18才)の1分半のモノローグの場面だ。

彼女の両手は体の前で組んだまま、何のジェスチャーもない。

人間の魂の深い源泉から感情がとめどなくー溢れ出て体を震わせ、俳優芸術の素晴らしさを実感させられる。

この、若き女優イサベラが、天から与えられた贈り物を大切に守り、育て上げて大輪の花を咲かせて欲しいと願っている。

(この映画の主役ジュリア・ロバーツが、自分の演技を忘れて彼女の演技に心を奪われているのがハッキリと伝わってくる。)



ストラスバーグは言っていた。
「相手役の演技に心を奪われた時に、自分も良い演技をしている。」


表現力と言うと体を振り回すジェスチャーと思うかも知れないが、一番の表現力を持つのは、目だと言われる。

目は魂の窓と言われ、嘘をつく事は出来ない。

自分の意思で目の色を変える事は出来ない。

その俳優が想像の世界を信じているかどうかは目を見ればわかる。

(あなたの恋人があなたを本当に愛しているかどうかは、相手の目を見ればわかる。
貴方が恋に落ちていれば、恋は盲目と言われるから、難しいかも?)

リラックスの訓練の重要性は、自分の感情や想いが、からだの緊張によって何処にも邪魔されないで、目に表れるようにする事だ。

(同じ事を何回も繰り返しているようで、まとまりがつかなくなって来ました。)

今日はこれで、失礼します。




NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO

2020年5月25日月曜日

役になりきる努力と執念


映画
「ガンジー」
「ウィストン・チャーチル」
「リンカーン」
上記の映画は、何度見ても感動し涙する。

それは、映画の物語ではなく、それぞれの俳優が、役になり切ろうとする誠実な努力と執念の凄さだ。

それは俳優冥利に尽きる。

俳優はまず、これらの実在人物の身体的特徴をモノにしなければ観客は納得しない。

俳優はその人物の歩き方、話し方、ジェスチャーをマスターしなければならない。

それだけでなく、役の人物の目を通して世界を見、役の信念、意志、夢や挫折を自分の魂の中に染み込ませなければならない。

この大役を引き受けて、果敢に立ち向かう俳優たちの、我を忘れての努力に、感動と畏敬の念で胸が熱くなる。


上記の3人の俳優は、アカデミー主演男優賞を与えられた。


僕の敬愛する映画監督エリア・カザンが言っていたが、
「演技とは、人間理解だ」
と。

役が目にしたものを、自分の目で確かめ、役の想いを自分の想いとし、役の信念を自分の信念として、想像の世界に我を忘れて酔いしれること。

これらの99パーセント役の世界に入り込む俳優たちの勇気と努力に畏敬の念を覚える。

(想像の世界にとことん入り込んでも、1パーセントの自意識があれば、気狂いにならないと言われる。)

巷の殆どの俳優は、自意識過剰。
我を忘れることはない。

多くの俳優を志す人達は、俳優になりたいのではなく、有名になりたいのだと思うことがある。

「俳優になりたいという欲求は、想像の世界に生きたいという欲求であり、高く舞い上がりたいという欲求だ! 」
とゴードン・クレイグは言っている。


俳優を志す若者たちに、俳優の仕事とは何かを認識する為に、上記の映画を繰り返し観て欲しいと願っている。


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ZEN HIRANO

2020年5月24日日曜日

英俳優 ダニエル・ディ・ルイス


映画『ファントム・スレッド』から


トップクラスとは?
スターとは?

最近、イギリスを代表する俳優たちの映画を観ています。

素晴らしいです。

話に聞く過去の名優、ドゥーザ、サルビーニには、追いつかないでしょうが、
シェークスピアを生んだイギリスの俳優だけあって、役に対する真摯な態度に、
心を打たれます。

まず、映画「リンカーン」を演じたダニエル・ディ・ルイス。

彼は、アカデミー賞の主演男優賞を3回とっています。

徹底した役作りを行うことでも知られており、そのスタンスはロバート・デ・ニーロと比較されることも多いと言われます。


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<以下はWikipediaより引用>
『マイ・レフトフット』では
実在の脳性麻痺の画家クリスティ・ブラウンを演じるため撮影中は常に左足だけを使った。車椅子に座ったまま生活し、立とうとはしなかったため、ケーブルや照明の邪魔にならないように、スタッフに車椅子ごと移動されていた。
『ラスト・オブ・モヒカン』では、
モヒカン族の役を演じるため6ヶ月間にわたって野営や釣りを行い、獣の皮を剥ぎ方などのサバイバル術を習得。最終的には自分でカヌーを作れるまでになった。
『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』では、
プラザホテルに2週間滞在した。1870年代の衣服を身につけ、ニューヨークの街を数週間さまよい歩いた。
『父の祈りを』では、
IRAの爆破事件の冤罪をかけられた北アイルランド人を演じるため、北アイルランド訛り徹底し、約15kg減量した。撮影中は独房のセットで夜を過ごし、スタッフに罵声を浴びせ、冷たい水をかけるように頼んだという。
『ボクサー』では
プロボクサーと週3回のスパーリングを3年続けたが、そのスパーリングの最中に鼻の骨を折ってしまい、現在は鼻がわずかに曲がっている。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』では
20世紀初頭の録音記録や1948年の映画『黄金』を参考に1年間かけて役作りした。
『リンカーン』では
当時のリンカーンの外観に似せるため髪と髭を伸ばし、関連の書物やリンカーン自身が書き残したものを読みあさり、19世紀の生活に慣れるため、メアリー・トッド・リンカーン役のサリー・フィールドと当時の文体で手紙の交換を4ヶ月間行い、南部訛りを徹底して撮影に臨んだ。
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恩師ストラスバーグが常に言っていた事は
「努力が有っても、才能が無ければモノにならないし、才能が有っても努力が無ければモノにならない」
と。

ここで言いたいのは、
トップになるには、生まれつきの才能と、とてつもない努力が必要だという事です。

徹底して努力出来るのを才能と云うのかもしれません。

もし、あなたが俳優を志ざすのでしたら、アカデミー賞を獲得した俳優のみを観て、
想像の世界に生きるとはどうゆう事か、
どんな訓練が必要なのかを見極めて下さい。

トップクラスの俳優のみを観て、
真実に対する感覚を高めましょう。



NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO


2020年5月23日土曜日

神からのメッセージ

神からのメッセージ
『神との対話』より

書籍『神との対話』に、
「神は一人一人全ての人にいつもメッセージを送っている」
と言っている。


しかし 殆どの人は、人生はと向き合うのを避ける為か、自分は値しないと思っているか、その日暮らしに追われているかで、神が自分に メッセージを送る訳がないと言う。

また、もし、神からメッセージを受け取ったとしたら、ないがしろにするわけにはいかないだろう。

実行に移さなければならない。

それでは、責任が重すぎる。

誰かその筋の人に任せたほうが良いと。

但し、その筋の人のメッセージが、神からのものかどうかは疑わしい。

言われてみると全くそうだが、僕も、この神との対話の本や、その道のエキスパート、哲学者、科学者、教育者、、、、等々に耳を傾けているが、神のメッセージに自分自身の耳を傾けたことがないと気付かされる。

今、急に
「全ての人の本質は愛だ! 不安がそれを見えなくしている。」
と言う言葉が、浮上してきた。

自分自身を含めて、多くの人が本来の優しさ、美しさを見せられないのは、不安のせいだと理解しろと言う神からのメッセージかもしれない。

いつも我々は、自分の個人的な感情や思惑で、人々を評価する。

自分とかかわりを持つ人々の不安や欠点でなく、本来の優しさに、愛の目を向けてみよう。


NY ザ アクターズ・スタジオ
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ZEN HIRANO

2020年5月22日金曜日

感情は他者とのコミュニケーションのための強力な手段

~『神との対話』より~

『神との対話』の本、九冊目の最終本『神へ帰る』は僕にとって、非常に難解で、少しでも深く理解したいと思ったので、改めて、第一冊目の『神との対話』を始めから読み直す事にした。

対話のp14からp17まで読み進んだが、(英語文でも)理解に苦しんでいる。

自分自身の生き方を導いてくれる大切なメッセージなので、聞き逃したくないし、理解したい。

まず、神とのコミュニケーションの方法について神は言っている

「相手と解り合う為に言葉は、コミュニケーション 手段としてとして、劣る、弱い」

一方、
「感情を通してのコミュニケーション、それは魂の言葉だ」
との事。

喜怒哀楽の深い感情は、ある時は沈黙を強いると言われる

深く恋に落ちた2人の見つめ合う眼を見ればわかる。

言葉での説明はいらない、目は魂の窓と言われるから。

自分の人生を他者との関係において、より深く、より喜びあるものにするには、自分の感情が、愛に基づくか?不安に基づくか?を見きわめる必要がある。

目は嘘をつく事はできない。

目の色を意識的に変えることが出来ないからだ。

お互いの持つ喜怒哀楽を分かち合えること、感じあえること、それを愛と呼ぶのかもしれない。

「此の世での行動の動機は、愛に基づくか、不安に基づくか、どちらかだ」
と。
この、パンダデミックの不安で困難な時代を、愛に基づいて切り抜けられたら、人類は大きく成長することだろう。

「成長それは神の存在の証し」
と言われるから。

『神との対話』に書かれている言葉は、僕にとって、あまりにも高度で異次元で真実で、かつ、誤魔化しの効かない世界。

次世代を構築する若者達に是非読んで欲しいと切に願っている。

(僕の専門分野の話になるが、他者と交流を深める為には、心身共にリラックスする習慣を意識的に身につけることが必要不可欠だと思う。)


NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO

2020年5月21日木曜日

愛を選択しよう


昨日、一昨日にかけて、戦争反対、平和論、について書いてみたが、調べてみると、歴史上の多くの著名人が、平和論について述べている。

しかし、人種同志、国同志の争いは一向におさまらない。

全ての動植物は、生き残りのための争いは絶えない。

人間も同類なのだろうか?

しかし、人間には知性がある。

自分にできることは、自分の心の中の争いに気づくことだと気づいた。

今、自分が考えていること、行動に移そうとしている事は、愛に基づくか、それとも、不安に基づくか胸に問うべきだ。

ワンテンポ、間を空けて、愛を選択してみよう。


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ZEN HIRANO

2020年5月20日水曜日

本『神との対話』に魅せられて

「自分の感情に耳を済ますことだ。自分の最高の考えに耳を傾けなさい。自分の経験に耳を傾けなさい。」
と『神との対話』の本に書かれている。

今、自分の人生を振り返ってみて、全ての最高の感情、考え、経験は愛だと気づかされた。

今、夜中の2時は(2字、あい)愛だと考えさせられた。

この時間帯になると、頭が朦朧として、理屈抜きになる。

そうだ!

いつも、頭がああだこうだといてうるさい。

自分の言動は、2つしかないと『神からの対話』の本から教わった。

愛に基づくか、不安に基づくかだと。

この朦朧とした意識の中からひとりでに浮かび上がった言葉は愛だ。

全てこの世は愛に包まれ、愛が満ち溢れている。

コロナウイルスも、人間の欲や、不安に基づいていて、人々に愛の存在を知らしめているのかも知れない。

コロナ患者に対するの個々の愛と哀しみは勿論のこと、コロナウィルスに立ち向かい、1人でも多くの人命を救おうとする、医師たちの異常なまでの努力は、愛であり、神の存在の証だと確信させられる。

愛は地位、名誉、人種、貧富、国境を超えて、人類に愛を届けてくれる。

コロナウィルスに立ち向かう、最強の武器は愛であり、助け合いであり、国境を超えて、他を思いやる心だと思う。

疲れがやってきて目を閉じると、くっきりとした竹藪のような林のような幻覚が迫ってくる。

こんな身勝手な私情を、メッセンジャーに乗せててもらえるなんて驚きであり、ありがたいと思う。

と同時に、申し訳ないとも思っている。


では、辞めれば良いとも思うが人間は想いを表現したい動物なのだろう、人間は。



ソロソロ朝の四時になる。
お休みなさい。
目が覚めたら今日、一日、愛を携えて行動してみよう。



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2020年5月19日火曜日

『神との対話』に魅せられて


最近、又、読み始めた『神との対話』の最終本『神へかえる』が僕にとって理解するのが非常に難しい。

理解に苦しむ。

それで、又、1冊目『神との対話』を読み直すことにした。

第1冊目に、何が信頼できる教えか? 拠り所ある言葉か? とゆう質問に答えて神は、
「自分の感情に耳を済ますことだ。自分の最高の考えに耳を傾けなさい。自分の経験に耳を傾けなさい。」
と書かれている。

今日、久しぶりに春日八郎の演歌を聞いた。

恋に落ちた人達の聖なる感情を歌い上げている。

あまりにも現代の若者たちは、恋に落ちた人達の真の感情の美しさを見落としていると思う。

(やたらに騒ぎまわって、こころの奥深く潜んでいる心情を、愛を、茶化していると思っている。セックス主体で茶化している。)

でも、心の奥深く天から与えられた、人を愛する、真の感情、喜び、苦しみを味わって、感情豊かな人間として成長して欲しいと願っている。

僕も失敗者の1人で、天国に行ったら謝なければならない人が何人もいる。




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2020年5月18日月曜日

幸せはハンバーガーを連れてやってくる



僕の今、住んでるいる家は非常に気に入っている。

もし、僕が、ショービジネスの世界に足を踏み入れていたら、豪邸に住んでいたかもしれないが、ショービジネスの世界で疲れ果て、とっくに死んでいたかもしれない。

この家は、600坪の庭の敷地に100坪の3階建て、ミユキと二人で悠々と快適的な日々を送っている。

隣は、5メートル離れて、本格的なプール付き、風呂、サウナ付きのジム。

また、歩いて5分以内に設備完璧な体育館と広いグランド、そして、目の前に3000人収容のステラ・シアター。

その隣が広大な敷地に芝生を敷き詰めた、子供の遊び場付きの手入れの行き届いた広い、広い公園。

車で5.6分以内に、デパート、ガソリンスタンド、日赤病院、ケーキ屋、コンビニ、喫茶店等々。

そして、この家の庭からも富士山が見える。

そして、富士山の雪解け水を毎日汲み出して使っている。

周りにほとんど家がなく、みゆきともあまり喧嘩をしないのでとても静か。

もう1つ僕を幸せにしてくれるものがある。

毎週2,3回やってきて、僕の大工仕事を手伝ってくれる
デカチョーさん
僕の真友だ。

もう、4、5年になる。

デカチョーさんは、月に一度、なけなしのお金をはたいて、僕と、ミユキにマクドナルドのチーズバーガーを買ってきてくれる。

(自分の分も忘れずに)

幸せにいっぱい!

元気いっぱい!

幸せは、チーズ バーガーを連れてやって来る!

(暗いニュースが多いので、明るい方に目を向けました。)


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2020年5月17日日曜日

あなたらしさを身に付けよう!

あなたらしさを奪うものは、心と体の緊張です 。

バーに行って一杯飲めば心と身体のガードが取れあなたらしさが現れる。

しかし、バーであなたらしさを発揮してもあまり意味がありません。

社会生活で、対人関係で自分らしさを発揮するにはどうしたら良いのだろう。

自分らしさを発揮したかったら、心と身体のガードを取れば良い。

無防備 な人間がこの世で一番強いと言われます。

3,4歳の子供になれば良い 。

しかし、我々大人は、子供になるわけにはいきません。

裸で通りに飛び出すわけにはいかないからです。



自分らしさを邪魔しているものは、緊張です。

では、緊張とは何か?

それは、不必要な力です。


ただ、地面に立っているために足で地面を踏みしめたり、歯を食いしばったり、肩を怒らしたりする 必要はありません。

不必要なものは不必要だからです。

人間は一生この不必要という重荷を背負って歩いているのかもしれません。


では、この不必要な重荷とは何か?

心と体の緊張です。

多くの人は習慣的に緊張という不必要な重荷を背負って人生をトボトボと、あるいは駆け足で突き進んで行きます。

まず、自分の体の緊張した部分に気付いて、リラックスしろ!と命令すれば良いのです。

しかし、多くの場合命令が効かず、緊張状態が続きます。

リラックスの訓練とは 、自分の体のどの部分が緊張しているかを見つけ、その部分に「リラックスしろ」と命令し、リラックスさせることです。

しかし、多くの場合この命令が伝わらず、緊張状態が続きます。

現在、パンデミックの流行で、外出が難しくなっています。

俳優のみならず、一般の人たちに是非、体験していただきたいと願っています。

自分自身の習慣的緊張に気づき、自分自身の努力によって、この緊張を取り除くことは、これからの人生を歩んでいく上で、大きな意義があると確信しています。


 

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2020年5月16日土曜日

基本訓練 リラックス

メソード演技の基本訓練
五感の記憶の訓練
「リラックス」

いよいよ、メソードアクティングの具体的訓練の説明に入る事になった。

しかし、どうしても、先に進めなくなって、感情的になり、目頭が熱くなってくる。

第一課題、リラックスについての師の思い出だ。

演劇の世界で知れ渡った偉大なる教師ストラスバーグが、彼の個人のクラスで、名も無い俳優達のリラックスを調べている。

80歳を過ぎた老体を顧みず、生徒の腕や脚を持ち上げて、一人、一人のリラックスを時間をかけて、真剣に調べている。

俳優の成長に全てを捧げている彼の姿が僕の脳裏に焼き付いて忘れられず、いまも止めなく涙が流れ落ちて来る。

自分の実人生で、偉大なる師に出会えた事を、心から天に感謝している。


リラックスとは何か?


全ての演技訓練の基本中の基本は、心理、身体的に人前でリラックス出来ることだ。

「リラックスとは何かを知りたかったら、緊張とは何かを考えたら良い」
とストラスバーグは言っていた。

緊張とは余分な力である。

「不必要なものは、不必要だ」




先ず、椅子に座って身体を広げ、ずらし、緩めてみよう。

自分の身体のどの部分に緊張があるか見つけてみよう。

見つけたら、その部分を前後左右、又は円を描いてにユックリと動かし、リラックスさせよう。

自分で、自分の緊張に気づかない事が多い。

ここで教師の助けが必要となる。

リラックスを進める過程で、何かを感じたら、感じたものを声で外に出そう。

声は、胸からバイブレーションを入れて(感情が伝わり易い)、アップダウンなしの平均的な声(台詞を言うため)心がけよう。


どの職業の分野でも、名人と言われる人はリラックスが卓越していると言われる。

リラックスが卓越したら、集中力を生み出すからだ。

演技訓練の基本は、まず、自分のからだの緊張に、自分で気づき、身体を動かして身体を緩め、それが出来たら、次に体を動かさないで、脳で命令してリラックス出来るよう訓練する。

人前で、体を動かすわけにはいかない。

歌舞伎俳優でも、毎日舞台に出て、リラックス出来るようになるのは、5,6年掛かると聞いている。

我々は、慣れでなくリラックスそのものを訓練する。

リラックス を技術短期間で勝ち取るために。

いくらリハーサルをしても本番で観客の視線に会い、緊張して無残な結果に陥ることが多い。

俳優のみならず、リラックスすることは、にんげん活動の基本だと思っている。



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2020年5月15日金曜日

ビデオ撮影によるメソード演技の基本訓練


「五感の記憶」の訓練を近々お送りしたいと考えております。

思いがけなくも、友人、ケイコ・ミシマの申し出で、ストラスバーグの俳優のための基本訓練、五感の記憶のシステマチックなエクササイズを動画でみなさんに、近々お伝えする事になりました。

僕のワイフ ミユキ・ヒラノが、デモンストレーションする事になります。

僕も最重要エクササイズ プライベート モーメントや感情の記憶(メソード演技は、感情の記憶だと言われる)をデモンストレーションする予定です。

これらの基本運動は、俳優のみならず、一般社会人に是非、広めたいとのストラスバーグの意思を受け継いで発表に踏み切りました。

僕個人の意向を一切入れないで、ストラスバーグの訓練法、リラックスを含め17項目をデモンストレーションします。楽しみにしてください。

NY ザ アクターズ・スタジオ
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ZEN HIRANO




五感の記憶
センソリー ウォークについて

五感の記憶の訓練の種類
1)カップ
2)鏡
3)太陽
4)味,匂い
5)聴覚
6)お風呂
7)シャワー
8)強い痛み
9)オーバーオール
10)好きな人、嫌いな人
11)思い出の品
12)思い出のの場所
13)酔い
14)複合エクササイズ
15)アニマル エクササイズ
16)プライベートモーメント(公開の孤独)
17)燃え上がる記憶(感情の記憶)


現在、アメリカでこのエクササイズ全てをデモンストレーション出来る俳優はいない。
ゼン・ヒラノが、教師を目指して、ストラスバーグの個人のクラスに10年間通いつめて習得した技術である。


デモンストレーション
ミユキ ・ヒラノ
ゼン・ヒラノ