2017年3月26日日曜日

第十五回『神との対話』のすすめ

先日、TV関係のあるプロデューサーを紹介して頂いた。
もう退職したとのことだが、第一線で活躍し、大変な経験と実績を残した人だと感じた。
彼は、僕に向かって、「将来、何をしたいのか」と問いかけてきた。
僕はそれに答えて、
「グループや会社の中で、みんなが仲良く、一体感を感じられるような仕事をしていきたい。」と。
すると、彼は云った。
「そんな事、誰も望んでいない。お互いに憎みあっているし、上司も望んでいない」と。
また、
「企画に成功すれば、みんな自分の手柄にするし、失敗すれば、他人のせいにする。」と。
僕にとって予想外のことばで、ショックを受け、暫く次の話題に移れなかった。
彼は事実を事実として述べたまでの事だと思う。
勿論、すべてのグループや会社がそうだと思えないが、マス・メディアの熾烈な競争社会で、それぞれが、なんとか生き抜こうとする為に起きる現象だと思う。
人間の本質は一体感。
僕の小さかった頃は、隣り近所助け合わなければ生きて行けなかったし、現在でも、消防士が人の命を救う為に火の中に入って行く。
スポーツでも、お祭りでも、結婚式でも我を忘れて、抱き合って喜んでいるのを目にする。
随分、昔のことになるが、百数十人いた東京クラスで、一切ゴシップを持ち込む事を禁止した。
素晴らしい人間関係が生まれた。
随分、昔の話になるが、僕がニューヨークに住んでいた頃、たまたま、ブロードウエイのど真ん中にいた時に、かの有名なニューヨーク大停電を経験した。
普段は素っ気ないニューヨークっ子が、自分のステータス(地位、階級、人種、ジェンダー)を忘れて、旧知の仲の良い人のように、互いに優しく声をかけ合った。
あの温かく不思議な雰囲気を今も覚えている。
人間の本質は、愛だと実感させられた。
『神との対話』の本にヒットラーも天国に行くと書かれている。
なぜなら、天国に地獄は無いからだ、と。
人間の歴史を振り返ってみると、前記のプロデューサーが実感していたように、憎み合い、歴史、闘争の歴史だ。
教会は権威を守るために、戒律に従わなければ、地獄に堕ちるぞと信者を脅し、政治家は、自分の権力を維持する為に空約束をする。
巨万な冨を独り占めにした者は、弱者を搾取し、飢えた人々を無視して金のベットで寝る。
良い夢を見るはずがない。
勿論、人間の真の幸福を追求して実践した偉大な人達は居た。
キリスト、ガンジー、松下幸之助等々。
さて、本題に入るが、
『神との対話』の本に「ヒットラーも天国へ行く」と書かれている。
何故なら天国には地獄がないからだ。
ヒットラーは、自分は正しいと思う事を実行に移して行った。
「何千万の人たちが彼に賛同しなかったら、彼は指一本動かせなかっただろう」と書かれている。
戦いが終わって民衆は、彼一人に責任を押し付ける。
今、名峰富士山のもと、河口湖に住んでいる。600坪の敷地に各階が100畳程の三階建ての家。
みゆきと二人で静かな生活を送ろうっと生徒をとるのをやめた。
先日、電気を止められて、初めての良い経験をした。「なんとかなるさ」と笑い合った。
半年前、そんなある日突然、一人の中年の女性がやって来て
「庭を綺麗にする」
と云って友達を連れて来て、何10本の木を植えたり、塀を直したり、物置小屋を建てたりした。
庭が一段落つき、彼女一人、殆ど毎日やって来て、建物の中の掃除を始めた。
この20年間に溜めた物やいらない物、これから使わない物をぼんぼんと窓から放り出した。
彼女の掃除の仕方がハンパでない。
仇にあったように掃除機を振り回して部屋の隅々まで磨きあげる。見ていて開いた口が塞がらない。
彼女に言わせると
「心の風通しを良くする」
のだという。
二月、雪降る極寒の河口湖で部屋の窓を全て開け放つ。
僕は、人一倍寒がり屋なのに、全く気にする様子がない。
全ての掃除が済めば、この場所は、人々の心の楽園になると言う。
人々がこの場所にやって来て、我々は一つだと感じ始める。
僕も、必ずそうなると信じている。
実現したら例のプロデューサーに来て貰って、人間の本質は一体感だという事を体験して貰おう。
今日も彼女とみゆきは、せっせと掃除を始めている。
この家の空気が静かに、澄んできた。
神さまもやって来るかも知れない。
ZEN
(ヒットラーに関してのこの本の記述は、僕の能力ではとてもお伝えすることはできない。もし興味のある方は、『神との対話』2冊目の第4章を開いて欲しい。)
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