2018年10月18日木曜日

俳優を志す人々へ ~真実に対する感覚について~


ザ アクターズ・スタジオ正会員
 ゼン・ヒラノ

~真実に対する感覚について~


僕は、信じている。

「あなたに必要な全てのものは天が与えてくれている。」と。

ただ、それぞれが持っているものを、本人に気づかせる人が必要だ。

それが教師の役目だと思っている。


最近、非常に驚いたことに出くわした。

俳優のみならず、多くの人が、自分の生き方を求め、成長を求め、
又は、資格を求めていろいろなイベントやクラスに参加し、海外に行ってまで出かけて、莫大な労力と時間とお金を費やしてる。


人々の精神性を高めようと励んでいる教師達のリラックスを調べさせて貰うと、
習慣的な緊張を手放せない人がいることに驚かされる事がある。

多くの人は、何かを取得しようと必死に追い求めるが、
まずは、自分自身の体に求め澄みついた、あるいは溜め込んだ不必要なものを掃き出して、心の中を風通しを良くする必要があると思っている。


そのアプローチがリラックスであり、感情の解放だと思う。


(最近、考えついた事だが、オープン ハウスの日に、無料でリラックスを調べてあげようと。10分程度で済む。もし本人に問題があれば 、自分自身で緊張を手放す方法をガイドすることにする。但し、教師等、指導的立場にある人に限らせて貰おうと思っています。)


たとえ、どんなクラスや、訓練を受けようが、(訓練を受ける時は白紙で、無条件であるべき)終ってから 、教わった事が自分に役立つかどうか吟味すべきだ。

自分の真実に対する感覚を高めるためにも、必要不可欠なことだと思っている。


ストラスバーグは、スタニスラフスキーの提案した訓練課題を全てテストしてみて、自分にとって役にたつもののみをを選択したと言っていた。


僕自身もそうだ。

メソード アクティングと並行して、ストラスバーグが、否定していたマイケル・チェーホフの俳優の訓練方法を素晴らしいと共感して、自分なりに訓練に励んできた。

お陰で、俳優としての肉体と感情の結びつきにかけて、また、その表現力に於いて僕の右に出る人は居ないと確信している。

このレベルに達する事が出来たのは、二人の偉大な師の刺激を受けて、自分なりに研究した結果だと確信している。


以前の繰り返しになるが、今この書斎の窓から見える十数メートルに達し、毅然と立ってる木は、たった一粒の種から始まった。

一粒の種に大木に成長するための全てのエッセンスが組み込まれている。

必要とするのは、太陽や雨等の刺激だ。

一人一人の生徒が、
それぞれの真に望む方向に成長するための素質と機会は天から与えられている。

その気づきを与える役目を果たせれば、僕は、とても嬉しく、幸せである。

ZEN