2017年12月7日木曜日

第48回『神との対話』に魅せられて



同性愛をどう思うか?
という質問に、
『神との対話』著者ウオルシュの答え、
「相手は誰であれ、愛し合う事が大切だ。」
と書かれてある。

最近観た映画『キャロル』は同性愛の物語、相手が異性であろうが、同性であろうが、人間が、真に愛し合う姿の美しさ、神聖さに深く心を動かされた。

あらるジャンルを超えて、最高の作品の一つだと確信する。

すったもんだの演技が多い中、この二人の女優(ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラ)は顔ひとつ動かさない。

その俳優が真に何を感じ、何を考えているか眼を見ればわかる。

眼は魂の窓と云われるから。

魂を動かせない俳優たちは、(特に日本の俳優たちはひどい。これは、僕だけのコメントでは無い。一般の人のほとんどが言っている。)不必要に顔を動かして表情を拵え、腕を振り回して、感じたふりをし、記憶したセリフを喋る。(人間は考えたことを話す。俳優は考えられれば生きられる。)

上記の俳優たちは、この二人の演技を何度も、何度も繰り返し観て、演技とは何か?
体験の演技とは何か? 
俳優芸術とは何か? 
を自分の胸に問うべきだと思う。

ここで説明しておきたい事は、演技が芸術になるためには、想像力が必要だという事。

例えば、実際の恋人同士が舞台に立っても、アートにならない。

アートになるためには普段大嫌いな相手でも、想像力によって胸がときめき、恋に落ちれば芸術になる。

この映画を見て、男女の葛藤の多い異性間よりも、同性間の方が、静かな深い愛を経験できるのかもしれないと思わされた。

「相手は誰であれ、愛し合うことが大切だ。」
と『神との対話』より。

勿論、現代に偉大な俳優は存在しない。

しかし、二人の演技
映画『キャロル』
を是非観て欲しいと願っている。


ZEN