2018年12月22日土曜日

瞬発力について 第三部

俳優を目指す人々への提言


ザ・アクターズスタジオ正会員  
ゼン・ヒラノ

「強力な瞬発力は、深いリラックスから生まれる。」
と確信している。

これを実証する為に、合宿生に椅子に腰掛けてもらい、全身から 徹底して身体の
緊張を抜くように指示した。

例によって実際に身体のあらゆる部分から力が抜けているか調べてみた。

各自のリラックスを確かめた後、生徒たちは椅子に腰掛けたままで、僕の指示に従い、ドラを鳴らした途端右手を横に振り上げること。

注意はあくまでもリラックスに置く事、全ての意識はリラックスに、そして右手を横に上げるという意識は100分の1あれば良いとした。


ドラの音を合図に、本人の最大限のスピードで、右腕、左腕、首、上半身と繰り返し、最後に椅子から立ち上がって大の字のポーズを取るよう指示した。

又、俳優の表現力を強化すると言う意識もあったので最大限の声を胸からから体の動きとともに、吐き出して貰うことにした。

からだの隅々までリラックスに最大限の注意を払って、合図の音が鳴ったら大声とともに爆発的に体を投げ出す。

100分の1秒を争うスタート ダシュだ。

生徒は全力でやって退けた。

瞬発力は深いリラックスから生まれることをこの訓練を通して実感した。


男性の一人は、サッカーコーチをしているので、実際の場をでこのリラックスによる瞬発力を生かして貰いたいと思っている。

(まず本人が、何回も練習して、この方法は役に立つと実感してから、公開の訓練に持ち込んで欲しいと思っている。)



今回、全く予期しなかったが、ミユキも僕も非常に驚き、感動した事があった。 

「瞬発力は、リラックスから生まれる」を実証するための訓練に参加した一女性が、全く別人のような姿を現した。

この女性Aは、若く容姿に恵まれているが普段、態度、考え、感情等、何かハッキリとしない印象を受けていた。

ところが、この、瞬発力の訓練を受けた直後、この女性が、突然、全く別人と思われる姿を現した。

シンプルで率直でエネルギーに満ち溢れた女性が我々の目の前に立っていた。

背はいつもより高く感じられ、顔の輪郭はハッキリとし、表情は豊かになり、自分の感情を、率直に伝えてきた。

一人の明るく輝いて自信に満ちた美しい女性が我々の目の前に姿を現した。

感動した。

僕の庭に又、一輪の美しい花が咲いた。


ZEN

瞬発力について 第二部

俳優を目指す人々への提言


ザ・アクターズスタジオ正会員  
ゼン・ヒラノ

瞬発力はどのような方法で養えることが出来るか?
瞬発力を具体的に高める方法は?
どのような訓練方法を必要とするか?
偉大なる選手の瞬発力を生み出す条件は?

ふと、思い付いたことがある。

「偉大な瞬発力は偉大なリラックスから、生み出される」
と。


一流選手は、常にリラックスしている。

意思の力は人一倍強いが、
不必要に肩を怒らしたり、歯を噛み締めたり、しかめ面をすることはない。

人一倍の闘志は眼の輝きにに現れるので、身体の力みではない。

偉大な瞬発力は、リラックスから生まれる。

リラックスとは必要以上の力を使わないことだ。


人は立っているためだけでエネルギィーを必要とする。

立っているために、腰を踏ん張ったり、肩をいからしたりする必要はない。

我々は、長い生活習慣で、身体のどこかに、緊張を、不必要な力をを習慣的に持ち続けている事が多い。

(この人生で付けた習慣的な緊張は、精神的にも影響し、あなたの本来の美しさを阻害する。)


合宿クラスの一生徒が、初対面で非常に硬い印象を受けた。

眉をしかめ、口を一文字に結んで、硬く無表情な印象を受けた。

多くの人の場合、自分自身への気づきが欠ける。

多くの人は他人のことはよく気づくが、自分に対する気づきが弱い。

本人に自分がどんな表情をしているか、本人に気づきを与え、鏡に向かって自分で直せばいい。

しかし、一時的ではなく、習慣にすることだ。

僕は彼に会うたびに褒めたり、注意したり等の気づきを与えた。

今では、明るく微笑み、非常に好感の持てるハンサムな男性が現れた。


教師の仕事は、本人に気づきを与え、方法を教え、本人が自分の努力によって問題を解決する事だ。

スタニスラフスキー曰く、
「困難なものを楽に出来るように、楽に出来るようになったら、それを習慣に、習慣を美しいものに」
と。

いつものことだが、今回の課題、瞬発力から離れてしまったが、僕にとって合宿クラスでの瞬発力の訓練は、予期しない、驚くべき結果を出したので次回にお伝えします。

ZEN


~瞬発力の具体的訓練、次回につづく~

2018年12月19日水曜日

瞬発力について

俳優を目指す人々への提言


ザ・アクターズスタジオ
正会員  
ゼン・ヒラノ


最近、一人の男性が合宿クラスに参加した。

彼はスポーツマンである。

某有名大学のアメリカンフットボールの主要選手。

また毎回参加している青年はサッカーをコーチしている。


我々俳優の訓練で、彼らの仕事に直接、かつ、具体的に役立つ方法はないか模索し始めた。

以前、ブログに投稿したと記憶しているが、ロスアンゼルスの郊外を一人歩いていた時、一人の男性が、話しかけてきた。

気がついたら、当時アメリカンフットボールの神様と讃えらまた、O・J・シンプソンである。(よく、有名人が僕に話しかけてくるのであまり気にとめななかったが)10分か15分話して別れたが、彼は、僕に強烈な印象を残していった。

それは、彼のリラックスからくる体の柔軟性と彼の存在感だ。

又、テレビで見かけるサッカーの天才ロナウドのリラックスの凄さだ。

自分に球が回って来ない時は、まるで、子供が散歩しているかのように競技場の中をぶらぶら歩いている。

名人と言われる全ての分野の人達の共通点は、卓越した集中力とリラックスだと言われる。


色々なスポーツ番組をみて気がつかされたことがある。

世界のタイトルを獲得するような選手は、リラックスが、良い。
天性のリラックスだと思わされる。

マイク・タイソンのあのパンチ力は、偉大なるリラックスから生まれると確信している。

つまり、卓越したスポーツ選手の共通点はリラックスと瞬発力にあると確信している。

我々は、これらの卓越した選手に一歩でも、二歩でも近づくことが出来るだろうか?

僕は、四六時中模索した。

そして、発見した。瞬発力を高める方法を。


続合宿クラスで実践したところ、予想を遥かに超えた結果を得た。

・・・・・

次回につづく。

ZEN

2018年12月18日火曜日

俳優を目指す人々への提言

フィギュア アイススケーターについて

ザ・アクターズスタジオ
正会員  
ゼン・ヒラノ


僕は、スポーツをテレビで、観戦するのが好きだ。

特に、フィギュア、アイススケートに興味を注がされる。

スポーツの中でスケーターは、一番芸術性の高さを要求されるのだと思う。

それとともに、四回転ジャンプやターン等、高度な技術もマスターしなければならない。

又、興味を引くのは、氷の上という、日常の場を超えた異次元の世界でのスポーツである。

5、6歳の頃から訓練に訓練を重ね、高度な技術を習得した上、選ばれた数少ない人たちが大会の出場権を手にする事ができる。

技術的な高さと、ホームの美しさが、採点の基準となる。

スポーツの中で、一番ホームの美しさ、表現力の力強さ、そして芸術性の高さを要求されるのがフィギュアスケートだと思う。

失敗の危険に立ち向かい、四回転等、高度な技術を駆使して青春の輝きを解き放しているスケーター達に強く魅せられる。


僕がフィギュアスケートに強く惹きつけられるのは、氷という異次元の舞台で人々に感動を与える芸術性である。

勿論、全てのスケーターと言えないが、そのうち何人かは、我々に美しさと感動を与える芸術家だと確信させられる。

日本の宇野昌磨、 羽生結弦等は、アイススケートは、芸術性の表現だとの、高い意識を持っていると思うが、ロシアのアイススケーターメドベージェフは、美と、魂の表現、芸術の世界を深く追い求めているのだと思う。



人間に与えられた美と真実の表現に命をもやしているとの強い印象を受ける。



今回のスケートのコンテストのエキシビジョンで、(エキシビションでは、採点を気にする必要が無いので)デュエットダンスで踊ったロシアの女性スケーターの演技(恋におちた若き女)には、深く感動させられた。

この女性スケーターの恋する女の表現力(眼の輝き)に対抗できる俳優は、数少ないと思える。

氷の上という異次元の場で、高度なテクニックを駆使して、全身で恋心を表現する女性アイススケーターに演技力で,匹敵する女優は、今すぐに思いつかない。

我々俳優は真の恋心を表現するには、目の色をかえなければないから。

目の色は演技(お芝居)では変えられない。

決められた場所と時間で恋に落ちなければならない。

勿論、演技訓練は、他の芸術訓練の様にしっかりと確立されていない。

なぜなら、日常の生活でスッタモンダ使っている生身の人間の心と体そのものが、芸術の素材になるからだ。

汚れたキャンバスを白紙に戻し、他人の人生を描かなければならない。

しかし、もし、俳優がこの生身の心と身体を駆使し想像の世界に入り込み、役の人生模様を描き、人々を深く感動させることが出来たら、他の芸術分野を凌駕すると、信じている。

ZEN

2018年12月11日火曜日

受講生からの声

ゼン先生、レポート読んでくださりありがとうございました!

また、抑圧された感情への文もありがとうございます。

ゼン先生ミユキ先生は本当に私の両親より私の事を理解してくれてるのではないかと思うくらい、本質的なところから指導してくださり、本当に感謝しております。

引き続きご指導の程よろしくお願い致します。



またこの前の合宿でレッスンを受けた直後にオーディションがあったのですが、
想像力を使うこと、ゼン先生から教えて頂いた事を意識しながら演技しました。

色んな要因はあると思いますし、私の演技がいきなり上達したわけではないかと思いますが、とにかく意識して演技しました。

結果、無事オーディション合格する事ができました。


教えて頂いた事を意識して全力で役を演じたいと思います。

E.K

『神との対話』に魅せられて

完結編について

ゼン・ヒラノ

『神との対話 完結編』が出版された。
最終版『神へ帰る』から約10年振りのことである。

待ち望んでいた神からのメッセージの本であるが、未だ、手元にない。

ぼくは、この20年間毎日、あるいは毎週全8冊 の本を繰り返し読み続けた。僕の記憶力の悪いせいもあり、ページをめくるたびに、驚きと、喜びと、新たな発見と、畏敬の念を新たにしてきた。

これらの本は、宇宙の真実について、人間の存在理由について否定出来ないメッセージを送って来ていると僕は、確信している。

但し、現在の僕の能力では、とても理解したとは言えない。

神からの贈り物を目の前に差し出されているのに、見当違いな場所を必死に探し回っているような気がしてならない。

悲しいし、自分自身の努力の足りなさを申し訳ないと思っている。

一両日前に全9冊目の『神に帰る』の本を読み終えた。

5,6回目である。

そうして思った。

完結編(偉大なるメッセージだと確信している)は、僕にとって聖なる領域に一歩足を踏み入れる大きなチャンスになるかもと期待している。

待ち望んだ最終版を手元に置かない理由は、今ある『神との対話』等、全九冊の本を 又、最初からしっかりと読み直して、神からのメッセージの理解を深め「完結編」に備えたいと思っているからだ。

それとも、完結編を神棚に(神棚はもっていない)飾って置こうかな?


ZEN

2018年12月8日土曜日

抑圧された「感情の解放」について

俳優を志ざす人々へ

ザ、アクターズ・スタジオ
正会員 
ゼン・ヒラノ

最近、30代前半の容姿に恵まれた一女性E、が合宿クラスにやって来た。

2回目である。

普通、感情を曝け出す訓練は、初回の人にはやらないが、僕は、彼女から何らかの必要性を感じて1回目に感情の解放の訓練を誘導した。

彼女は、床にカラダを投げ出し大暴れして、大声で叫び、無意識に溜め込んだ感情を解放して行った。

彼女の訓練に喜んで投げ込む姿勢は、訓練を終わって立ち上がった時の彼女の表情の輝き、屈託のなさに、みゆきも僕も予期以上の成果を見せらて思わず微笑んだ。

彼女、Eは又やって来た。

予期しなかった。
(一回だけの受講だと思ったので、感情の解放を提供したので)
彼女は感情の解放の重要性、喜びを再体験したいと思ったのだろう。

感情の解放の訓練に大きな感銘を受けた為だろう。

彼女の想いを察して再度感情の解放をやることにした。


結果は、満足するものでは無かった。

本人も「前回の方が良かった。」と呟いていた。

(生徒の訓練を受ける時の態度は、他人や、前回の自分と比較すべきではない。今、与えられた課題にモーメント、モーメント瞬間、瞬間に全てを投げかけることが必要。)

この問題の原因を見つけるために、リラックスを再度チェックした。

鏡の前に立って腰を左右、前後、円を描くように指示した。

驚いたことに普通、誰でも出来る簡単な動きに強い抵抗を示し暗い、落ち込んだ表情になった。


人間は腰に重要な感情を溜め込むという事がある。

重要な感情とは、[怒リ、憎しみ、不安、罪の意識、嫉妬、挫折感、恐怖]等々。

大きな悲劇に直面し腰が抜けて泣き崩れ、とめどなく感情が、流れ出すシーンをテレビのドキュメンタリー等で見かけることがある。

(孫の突然の死を目の前にして、腰の力がいっぺんに抜けて地面に崩れ落ち泣き叫ぶ老婆)等。

上記の不必要、かつ、有害な感情を身体に溜め込む事(感情の抑圧)、あなたから活力を奪い、あなたらしさを奪っていく。


僕がオリジナルメンバーと呼んでいる毎月クラスに参加している三人に、クラスを数回受けて用意ができたと確信して、前回、フィーリングリベレイションを実践させたが、各自がそれぞれの明るさ、生き生きさ、自分らしさを全身で露わにしてとても感動した。

その人が、体に溜め込んだ不必要な感情を吐き出して、その人らしく生きていくことの素晴らしさ、大切さをいつも実感させられる。

先の女性Eは、クラスに再度参加したいと言って来たが、それまでに毎日、腰を緩めること、前後左右、円を描いたり、あらゆる方向に笑顔で動かして、腰まわりを緩めること。

効果を期待しないで、無心に腰をリラックスさせてクラスに参加する事が大切だと確信している。

前回、我々が見落としたのは、彼女の腰に溜め込んだ抑圧された強い感情だと思っている。

この女性Eは、人生の一時期に深い否定的な感情を背負い込み、彼女が持つ本来の明るさ、生き生きさ、真のやさしさを表すことを難しくしているのだと思う。

体の中に溜め込んだ否定的な感情を、身体を崩し、腰を揺り動かし、腰を緩め大きな声で外に吐き出す、叫び放出する。

(東京の自宅では大きな声を出せないし、暴れ回れないので、とにかく、腰を大きく動かし、緩めることに専念すればいい。)

E!あなたにとって何も、難しいことはない。

真の自分を取り戻したいと強く望んでいるのだから。

腰を動かし、床に転げまわり、全ての抑圧された感情を大声を出して吐き出すのだ。

泣いたり、笑ったり、叫んだりして。貴方も我々も、気づかなかった本来の自分に出会うことになると確信する。

 (我々の訓練は、何かを身に付ける事ではなく、まず、自分自身を白紙に戻す事。それから描きたいえを、描けばいい。)


恩師ストラスバーグは言った。
「怖いと思ったら、それがGOサインだ!一歩前にでろ」
と。

ZEN

2018年12月6日木曜日

短期合宿クラスを受けて



2018年11月24日

まず最初にゼン先生から、〝真実に対する養う感覚を養う〟
というお話が出た。
映画を見たときにいい演技がわかるか?…
真実に対する感覚を養い、自分の認識を高めて、自分で自分を成長させられる俳優になりなさいと。

実際に演技してる時は誰も助けてはくれない、自分自身でしか自分を動かす事は出来ないから、これは絶対ものにしなければいけない、絶対ものにするという思いと、今回はどんな発見があるだろうかとワクワクした気持ちが出てきた。

実際、私はいい演技が分からないという悩みがあった、特に洋画などは尚更わからない。
前回ゼン先生に言われてマーロンブロンドの作品 を見てみたが、確かに上手い。が、そこまでずば抜けて上手いだろうか、何が素晴らしいのか、他の名優と言われている俳優達と何が違うのかがわからない。
そんな疑問を持ったまま始まった合宿だった。

まずはミユキ先生のレッスンが始まった。
前回は最初だったということもあり、自分の思いう通りに身体を動かしていたやる気のエクササイズやタタタンPGあとはビッグな動きも今回はさらに動きを細かく指導していただいた。
ただ、身体に意識を集中させようとすると感情や想像がついてこない。
形の決まったものに感情をきちんと入れらるようにというお話がゼン先生からもミユキ先生からもあった。また、日本は形にとらわれるのが好きというのも納得だ。(個人的には歌舞伎は好きなのでよく見るが)
決められた形でも自由に感情が付いてくるように訓練していきたい。

ミユキ先生のレッスンではいつも新たな自分を発見できる。
身体のくせが心と一体化していて、飛ばす方向に足が向いていなかったり、普段の自分の生活すらも見直せるような発見が毎回ある。
こんなにも身体と心は繋がっているのかという事も実感できる。
ミユキ先生に細かく指摘して頂いた事を注意して日々の練習に励む。

夜のパフォーマンスでは、ミユキ先生に相手役をお願いし、ゼン先生にみてもらった。
始まる前にミユキ先生との打ち合わせの内容もすごく勉強になり、こうやって役を理解していくのかという事が分かったし、ゼン先生から色んな質問を投げかけられた時に、もっと細かく深く想像していかなければいけないという事にも気づく事が出来た。
教えて頂いた5原則を元に想像の世界を創り上げていきたい。

その後の映画鑑賞は、本当に本当に勉強になった。
普段映画を見ながら解説してもらう機会など私生活、および他の演技レッスンでも全くない。
ゼン先生が、ビデオを止めて、これはちゃんと人の話を聞いている目だとか、目をよく見ていなさいと教えてくださった、動き方、嘘か本当かの見分け方、いい演技と悪い演技のポイントを教えてくださった。
演技を見る時のポイントがよくわかるし、
何より自分の演技をどうよくしていくかという事にも通じる本当にいい時間だった。
私は自然に感情が出るようにしようと思うあまり、セリフをどういう風に言うかとか、自分の演技の事しか考えておらず、相手役はおかまいなし。
相手が話している時の自分の表情、ちゃんと相手のセリフを聞くと言うこともこの鑑賞を通して教わった。
また、目は心の窓という事も、この鑑賞を通じて自分の理解がさらに深まった気がする。
それを更に自分の演技に活かしていけるように。。。
映画鑑賞は是非また受けたいと思ったし、本当に学びの多い時間だった。

11月25日

センソリーのレッスンから始まった。
まずはリラックスから…
だが、崩して広げるを繰り返していてもなかなか自分の感情が変わらない。
ミユキ先生にも指摘された通り、崩すというのが、出来ていなかった。
自分では崩しているつもりで毎回練習していたので、そこからやり直さなければと思う。
崩すってどういう事?
声が一本調子になってしまう問題も解決したい。崩して広げる。
引き続き練習して自分のものにしていく、絶対に。

センソリーはコップから始まった、考えると動きが止まる、コップを感じようとすると考えてしまう。

手に目が付いているようにと言われた通り、
コップを肌で感じられるようになるまで引き続きトレーニングあるのみ。

今回も2日とは思えないほど学びの多い合宿だった。
ただ毎回変わっていく自分が本当に楽しい。
そして、何より素晴らしいのが、
今までは演技をしたいと思っていても、どこか苦しい、でも演技したい。と思いながらやっていたが、このレッスンを受けるたびに、想像の世界へ入りたい、演技したい。早く演技したいという思いが本当に強くなっている。どんどん演技が楽しくなる気がしてしょうがない。
そして私の人生も!

ゼン先生ミユキ先生に出会えて本当に良かった!

今回も本当にありがとうございます!

エリー

2018年12月1日土曜日

インプロビゼーション 即興について

若き俳優たちへの提言


インプロビゼーション
即興について


ザ・アクターズスタジオ
正会員
ゼン・ヒラノ

アクターズスタジオのクラスで、戯曲の一場面を演じる時に、誰一人台詞どうりに演じたりしない。

まず第一に、戯曲の内容について、何が書かれているのか?  場所はどんなところか? (場所ができ、信じられれば演技は必ず成功するとバフタンコフが言っている)  その場所で何が起きているのか、自分が演じる役の性格、動作、癖、相手との人間関係を体験するために即興的に演技してみる。

つまり、誰が?いつ?何処で?何を?如何にしたか?を確かめ、体験するために場面を進めていく。

これらのことを模索しながらドラマを進めていく。


人間は日常生活で、言葉を口にする時、必ず考えて言葉にする。

多くの俳優は台詞の記憶を言葉にする。

だから生きられない。

台詞は覚えて忘れろと言われる。

人生と同じく、俳優は台詞を考えた結果言えれば、生きられる。


もし、あなたが「宝くじで一千万円当たったら何を買う?」と聞かれたら考える。

僕だったら、マツダのオープンカー(500万円)を買って東北の紅葉を観に行く。
たまには、あちこちの、上級の温泉旅館にノンビリと泊まってココロとカラダをを癒す。
その前に借金を返す。等々

もし、二度目に同じ事を聞かれたたら、上記に述べた記憶を話す。

改めて考えたりしない 。

何回もリハーサルして記憶された台詞を初めて質問されたように、改めて考えられれば、生きられる。

台詞は覚えて忘れろと言われる。


何度、同じ場面を演じても、リハーサルは無かった、今初めて聞いたと言う感覚が無かったら、アカデミー賞は貰えないし、舞台でドキドキと想像の世界に生きている俳優の至高の喜びを体験することは出来ない。

Illusion of the First Time
と言う有名な言葉がある。

リハーサルは無かった。
今初めて、ものごとは刻々と目の前で、起きていると言う感覚である。


これまでに、演技についていろいろ説明してきた。

スタニスラフスキー、ストラスバーグを通して培われたメソード演技を、もし、あなたが、自分たちのアプローチの方が、優れていると主張するなら、いつでも、あなたのグループの一番の俳優を舞台で演じさせ、見せてほしい。

そしたら、我々の訓練による俳優を対抗させメソードアクターの卓越性をいつでも証明出来ると確信している。

ZEN