2018年1月12日金曜日

俳優を目指す若者たちへ

スタニスラフスキーが言っている。
「先ず、最初に、我々俳優はエンター テイナー」
だと。


魚屋が魚を売り、パン屋がパンを売るように、
我々、俳優は観客に喜びと感動を売る。

歌手五木ひろしが、自分の公演が始まる前に、すべての客席の具合を実際に座ってチェックしたと言う。

又、「お客様は、神様です。」と歌手三波春夫が言っていたが、お客様を喜ばせ、幸せにすることが、自分の神様に出会うことが出来るやり方だったのだと思う。


もし、あなたが、地方の舞台等で公演し、10人ほどの観客の中におばあちゃんがいて、あなたたちの拙い演技を見て、そのおばあちゃんが 涙を流して、泣いたり笑ったりしてくれたら大成功。

舞台から駆け下りておばあちゃんの肩を揉んで差し上げよう。

我々俳優はエンターテイナーだから。


昔、ゼミ生たちは、公演の時に、掃除のおばさんが帰るのを見届けて拭き掃除をし、トイレに花を生けたり、客席を拭き直したりした。

又、会場が、分かりにくい場所にある時は、プラッカードを持って、カドカドに立っていたのを記憶している。

観客は、お金と時間(寿命)と、いろいろな思いを持って、あなたのところにやってくる。

たとえ自分の思うように演技がうまくいかなかったにしても、楽屋に引っ込んでいないで、感謝の言葉を告げ、笑顔でお客様をお見送りすることだ。

我々俳優はエンターテイナーだから。


以前、巣鴨のスタジオでの僕自身の講義会で、どうしても思うように伝えられなくて、時間は返せなかったが、お金を返したことがあった。

エゴからか、又、責任感からか、定かではないが 、この事も自分自身の成長に役立っていたのかもしれない。

人を喜ばせることは、
自分自身に喜びを与えることだ。


日常生活で、不安からどうしても人を、自分を非難しやすい。

今日1日、一回でいいから人を喜ばせてみよう。

(『神との対話』に書かれている以下の文章が 、あなたの参考になればと。)

神 g 著者 w ウオルッシュ
g「心に喜びを抱いていれば、いつまでも癒されるのだよ。」

W「でも、どうすれば心に喜びを抱いていられるのですか? 喜びがなかったら、どうして抱いていられますか?」

g「喜びはあるよ。」

w「でも、経験していない人もいます。」

g「そうゆうひとたちは、喜びの秘密を知らないのだ。」

w「秘密と言いますと?」

g「喜びは外に出さなければ感じられないということだ」

w「でも、感じられないものを外に出せますか?」

g「他の人が喜びを感じるのを、助けてやればいい。他者の中にある喜びを引き出せば 、自分の中にある喜びを外に出すことができる。」

w「どうすればそれができるか、分からない人もいます。偉大な言葉ですが。でも、それ がどんなことかわからないんですよ。」

g 「微笑みのような簡単なことでもいいのだよ。褒め言葉、愛情に満ちたまなざし、愛の営みのような優雅な方法でも可能だ。こうした工夫で、他者の、それに大勢の人の喜びを引き出すことができる。歌やダンス、絵筆の動き、粘土いじり、リズミカルなことば。手を取り合うこと、精神的な出会い、魂のパートナー。
何でも良いもの、愛すべきものを共に創り出すことは役に立つ。そうゆう様々な工夫で、他者の、それに大勢のひとの喜びを引き出すことができる。
感情を分かち合うこと。
真実を語ること。
批判をやわらげること。
耳を傾けること。
積極的に語ること。
赦そうとする決意。
手放そうとする選択。
与えようと云う努力。
受けとろうとと云う、広い心。
ひとの心の喜びを引き出す方法は何千もある。
決意さえすれば、方法はわかるよ。」



お願い。
元ゼミ生の体験談を送って欲しいと願っています。
(info@zenhirano.jpまで)
これからの自分の生き方の指針にしたいと思っています。

ゼン・ヒラノ



写真は、23年前、神戸地震の際、ゼミ生による「神戸の子供達を応援しよう。」
渋谷駅前にて。