2017年4月30日日曜日

第20回『神との対話』のすすめ

≪ 感情の解放 ≫
俳優の訓練で、
まず手をつけるのは、
リラックスと注意の集中です。
今まで、何千人の生徒のリラックスの訓練に立ち会ってきたので、その人の前に立つとその人の緊張度とカラダのどの部分が緊張しているかが体感出来ます。
リラックスは、
注意の集中と密接に関係していて、リラックスが良くなれば、注意の集中が高まり、注意の集中がより高まれば、より深くリラクスする様になる。
(一般の社会人に対して俳優の訓練が貢献できるのは、リラクスと注意の集中、そして感情の解放です 。)
まず、
体のどの部分が緊張しているかを見つけ、
そこに注意を集中して緩まる様に動かして緩めていく。
そして、緩んだかどうかを確かめていく。
そして、
感情の解放は、
殆どの人が、こちらの指示に従ってリラックスすると泣き始める。
泣くとか笑うとかは本当の感情ではない。
本当の感情が現れる兆候だと言われる。
嬉しくても泣くし、悲しくても笑う。
その背後に潜んでいるのは、抑圧された感情だ。
人は幼児期から感情を抑えることを教わった。
泣いてはいけない、
怒ってはいけない、
欲しがってはいけない、
不安に耐えろと。
此の抑圧された感情は、
自分らしく生きようとする自分を歪め、
不安と混乱の中に自分をおきざりにする。
この抑圧された感情を表現すると(外の世界に向かって吐き出すと)その人らしい美しい顔が現われる。
其れのみならず、
(アーサー・ ヤーノフは、人間の死亡の第一原因はガンでも心臓病でもなく、抑圧された感情だと言っている)
抑圧された感情を手離すこと、
外の世界に吐き出すこと、
表現することを導くのが、
一般社会人に対する僕の一番の貢献だと思っている。 
あるがままの自分、
愛と共に生きる自分を
取り戻すには、
抑圧された感情を手放すことだ。
上を向いて歩こうよ!
涙をボロボロと涙をこぼしながら。
感謝と、歓びに溢れて。
ZEN
『神との対話』第3冊p44から抑圧された五つの感情(悲しみ、怒り、羨望、不安、愛)の解放の必要性について面々と書かれている。 
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2017年4月23日日曜日

第19回『神との対話』のすすめ

<他人のためにすることは、自分のため >
「自分のために選んだ事を人にしてやればいい。」

「幸せになろうと思うなら、ひとを幸せにしてやりなさい。
豊かであろうとするなら、ひとを豊かにしてやりなさい。
もっと愛が欲しいのなら、人を愛しなさい。」
それも、真剣にすること。
自分の利益のためでなく、本当にひとのためになろうと思うこと。
そうすれば、すべてはあなたに返ってくる。
「何かを与えると、自分が持っているものを与えるという経験ができるからだ。自分が持っていないものを与えることはできない。だから、精神は自分について新しい結論を出す。新しい考え方をする。自分は持っているに違いない、そうでなければ与えられはしないから。この新しい考え方があなたの経験になる。あなたの状態になる。」
「純粋に心から人に与えれば、相手が欲し、必要としている。持たせてやるべきだと信じて与えれば、自分に与えるべきものがあるとわかるだろう。それは、偉大な発見だよ。」
と『神との対話』に書かれてある。
現在、自分の人生を振り返ってみて、一つだけ思いあたることがある。
アクタースタジオのメンバーとなってから、東京で演技を指導するためのクラスを開いた。(毎年、半年間はニューヨークにいた)
その日から40年間一度も遅刻したことがない。
自分の持っていた知識、能力の全てを生徒の成長を願って注ぎ込んだ。
誰かを有名にしようと思ったこともない。
一人一人が、その人の素晴らしさを体験させたいと願ったから。
総勢150人以上の生徒を相手に1週間に5日、1日4時間のクラスを終えると、神経が高ぶって治らず、生徒の一人に看護師がいて、その日のクラスが終わると毎回注射を打ってくれたことを思い出す。
成長は、神の存在の証だと言われる。
お花畑に通って、花が開くのを楽しみにする。
クラスに通って、生徒達が花開くのが楽しみで、いそいそと出かけて行った幸せの日々だったと、今、実感している。
当時を振り返ってみて、クラスを受けた生徒達の体験したことが、その後の彼らの人生に役立っていることを心から願っている。
僕の生徒達よ!
愛しています。
ZEN
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2017年4月16日日曜日

第18回「神との対話」のすすめ

もし、いま僕に充分のお金と、時間と、愛に恵まれていたら何をするだろう?。 伊豆半島の山に(地震が怖いので海辺はNO)別荘を建てよう。
又は、その地に、100年ほど経った格式ある地主の農家を買取って、冬は暖かい伊豆で過ごし、夏は涼しいここ河口湖でのんびりと暮らす。 又、今、持っているアウトドアー用のでっかい車を処分して、
安全装置完備のK自動車を手に入れ、また、紅葉を見に東北に出かける。
これまでのように車で寝泊まりしないで、旅館に泊まろう。 
清潔で、静かで、窓からの眺め良ければOK、食事が美味しいとありがたい。
それから、今度は海に出る。今流行りの豪華船の特別室を予約して、一週間の旅に出る。(大切なことは、天気予報をチェクする事)
そうそう、そのまえに滞納した税金を払い、借金をタップリ利子を付けてお返しすると。又、今住んでいるこの家を二千万円程かけて修復し、元の輝きをとりもどし、
このエンジェルガーデンに本格的な池と、ステージと茶室を実現させ、
花をいちめんに植えてみんなで愛と、幸せな気分にを分かち合う。
異国の恵まれない子供達にも寄附をしなければ、・・・・等々。
僕を含めて殆どの人は、上記の様なそれぞれの望みが叶えば幸せに、安らかに、
満ち足りたて、愛情深い人になれると信じている。 神との対話は、NOと言っている。 殆どの人は、なにかを(もっと、たくさんの時間や金や愛などを)「もって」いれば、
(本を書く、趣味を楽しむ、休暇旅行、マイホームを買う、人間関係を築くことが出来る、そうすれば幸せに、安らかに、満ち足りた、愛情深い人間に)「なれる」と信じている。 一般の人々は、まず、はじめに存在が(幸せ)があり、そこから行為が生まれ、
そして、其れが結果を生むと言う自然の法則に逆行していると言う。 まず、自分自身を、幸せで、賢明で、優しい人間だと確信しろと。
(人間の本質は事実そうだから。)
そして、上記の精神状態から行動をおこす。
そうすれば、やがて自分のその行動の結果、自分が所有したいと思っているものを手にすることが出来ると。(幸せになる為ではなく、幸せだからなにかをやってみよう。) この法則を、具体的にスタートさせるには、
自分の手に入れたいものを強く思い描き、それに集中して、
もし、これら自分の望むものが手に入ったと想像したら、
どんな振る舞いや、行動を起こすだろう。
お金は充分にあるから、別荘でも、車でも、旅行でも気が向いたらなんでも好きなように想像し信じて、たち振る舞えばいい。 部屋着に着替えてロッキングチェアーにゆったりと、身を委ね、
この恵まれた人生に強く思いを馳せてみよう。
キープ オン ゴーイング。
そしたら、あなたの欲しいと思っていたものが現実となる。
(神との対話に書いてあるから間違いない。) 上記のことを、具体的に実行するには、自分は望むもの全て(裕福で、愛情豊か)を持っている様に立ち振る舞うこと。自分にはいつでも、したい事をする充分なお金と時間が有ると信じて、単にフリをするだけでなく、真剣に立ち振る舞い続けことと書いてある。(信じれば見えてくる。) 今日、朝7時に目が覚めた。(いつもは、5時起きなのだが、遅く迄この文章にカカづりあって)。
今日も生かされていたと実感。
平和で、美しい日本に生まれて幸せだ。
又、気にいるまで 、とことん手を入れ、自分で増築したお気に入りの部屋。
その部屋の窓から、長い冬が終わり、緑を増した広々とした庭が息づている。 昨日もいつもの友人3人が 、わがままで気性の激しい僕を受け入れてくれて、一日中庭や、スタジオの手入れを終えて帰って行った。ここエンジェルハウスは、静かで清らかな空気が漂っている。 又、来週、元の生徒達が 、僕に会いに来るとのこと。とても、嬉しい。 今、欲しいものは何もない。幸せだ!。ZEN

2017年4月9日日曜日

第17回『神との対話』のすすめ



僕の恩師リー・ストラスバーグが常に言っていた。
「不必要なものは不必要だ。」
地面に立っているだけなのに、顔をこわばらせたり、習慣的に腰を固めて脚を踏ん張ったり、肩を怒らせることは不必要だ。 
これらの不必要な緊張を意識的に取り除くと、心身ともにリラックスする出来る。
日常生活に於いても色々不必要な緊張を強いられる。
何々を手に入れる必要がある。
他人に好かれる必要がある。
ひとに優しくする必要がある。
品格を保つ必要ある。
成功する必要があると。
『神との対話』に
「必要としない。それは偉大なる自由だ。まず不安から自由になれる。自分には持てないものがあるという不安だ。それに、特定のものがなければ幸せになれないという不安だ。」
そこで、自分の周りにある不必要なものは何かと考えた。
考える前にKさん、Hさん、が来て
「これ要らないでしょ。これも要らないよね。」
と言って三階の窓を開け、 庭に向けて洋服ダンス、机等々片っ端から投げ捨てた。
ニューヨーク時代、少しお金があって購入したニットの天才ミッソーニの一点もの、世界的に名を知られた名人ノーマン ブロックの拵えた背広など。話はそれるが、義理の兄貴が日本の有名店のトップに頼んで、背広をプレゼントしてくれたことがある。店主は、生地はどうのこうの、色合いは、ボタンは何々を、撫で肩だから難しいとか、色々と注文をつけられた。しかし、ノーマンは、
「好きな生地を持ってこい。好きなスタイル、一つボタンでも百ボタンでもOK」
彼は僕のからだを念入りに触り始めて、タバコケースは胸に入れるか? 下半身を指してゼンはどっちに置くんだと聞かれた。全くなんのことだか解らなかったが、男性のシンボルを右に置くか左に置くかの話しだった。
出来上がった背広は素晴らしかった。名人の技を目の当たりにした。パーティーに行くと(僕はパーティーが苦手) 「ゼン、初めまして」と人々が寄ってくる。今まで、この背広自体を褒められたことは一度もない。背広は目立たない。この背広が、僕を高貴でエレガントな人間に変身させてくれたのだ。
名人とは何かを教わった。
あまり僕が感動したせいか、ノーマンが飲みに連れて行ってくれたり、ネクタイを何本もプレゼントしてくれた。
彼は、もう、金持ちの背広は作りたくないと言っていた。
日本に帰ってきた時に兄貴夫妻の家にこの背広を着て行った。
二人とも、殆ど口もきかずに二時間ほど、背広を舐めるように見ていた。
(二三百人の店員を抱える呉服屋の店主)兄貴は、早速ノーマンに会いにニューヨークに行ったが、店に駆けつけた時に、ノーマンは引退してもう居なかった。
話は元に戻って、毛皮のオーバーコート、デザイナーもの等々急いで隠した。
何百冊もある本(僕は、どうせ死ぬまでに神との対話しか読まないから)等々全て手放した。
ワイフ みゆきも
「有難うございました、お世話になりました。」
と手を合わせて、庭のカマドで不要になった品々を毎日のように燃やしている。
不必要なものを手放すと部屋の空気が澄んでくる。
心の風通しがよくなる。
掃除をするということが、僕自身、何か霊性に繋がる道だと感じ始めてる。
きょうも、Kさん、Hさんが朝やって来て、片づけ、掃除、引き出しの裏まで拭きとって夕方帰って行った。
この家の庭、建物の掃除を始めて8ヶ月になるが、これからまだ半年はかかるのだと思う。
神の存在が感じられる家、エンジェルが舞い降りる庭。
此処に訪れる人々が、意識せずに幸せを感じる場所になるような気がする。
そして、『神との対話』は、綿々と続く。
「必要としないと怒りからも自由になれる。
怒りとは、不安の表現だ。
不安に思うことが何もなければ、怒ることもない。
欲しいものが得られなくても あなたは怒らない。
なぜなら欲しいと言っても、絶対に必要だと云うわけでないからだ。
だから あなたは得られないないかもしれないという思いにつきものの不安を感じない。
従って、怒りもない・・・」
と。
この後、素晴らしい教えが延々と続く。
(神との対話第2巻第11章)
「不必要なものは不必要だ。」
ストラスバーグ
不必要なものを手放したいと思う人は、是非この本を読んで頂きたい。
ZEN
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2017年4月2日日曜日

第十六回『神との対話』のすすめ



≪子どもの教育について≫
人間って、自分が正しいと主張したがる。
夫婦間でも、国同士でも。
ある時は離婚問題に発展し、
国同士では一方は聖戦だと言い、一方はテロだと言ってお互いに殺しあう。
それぞれが、自分の正当化を主張して人類史上戦争が絶えたことがない。
人類唯一の平和への希望は未来を担う子供たちだ。
『神との対話』に子ども達の教育は知識よりも知恵に重点を置くべきだと書かれている。
知恵とは応用された知識だと。
大人達は自分達の正当性を意識的にも無意識的にも 、子ども達に押し付けようとしている。
その、大人達の主張する正当性の結果は、森林破壊、オゾン層の汚染、1日4万人の餓死者を生み出していると言われる。
(死体を横に並べると20キロに達する。)
僕自身、子どもを持った事がないので、口出しする資格はとてもないが、『神との対話』の2冊目の第9章を子どもを持つ母親に是非是非、読んで頂きたいと願っています。
僕の能力ではとても、この本に書かれている素晴らしさ、真実、重要性をお伝えする事が出来ません。
お手あげです。
『神との対話』に、この本を人にすすめる時、「僕にとって、この本は真実だと思うけれど、あなたは、どう思う?」と聞くようにと書かれています。
この世に客観的真実は無いということです。
そこで、日本の母親の皆様にお聞きします。
「この章を五回繰り返して読みましたが、ここに書かれている事は、僕にとって真実で、至高の叡智だと感動しています。あなたは、どう思われます?」
ZEN
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2017年3月26日日曜日

第十五回『神との対話』のすすめ

先日、TV関係のあるプロデューサーを紹介して頂いた。
もう退職したとのことだが、第一線で活躍し、大変な経験と実績を残した人だと感じた。
彼は、僕に向かって、「将来、何をしたいのか」と問いかけてきた。
僕はそれに答えて、
「グループや会社の中で、みんなが仲良く、一体感を感じられるような仕事をしていきたい。」と。
すると、彼は云った。
「そんな事、誰も望んでいない。お互いに憎みあっているし、上司も望んでいない」と。
また、
「企画に成功すれば、みんな自分の手柄にするし、失敗すれば、他人のせいにする。」と。
僕にとって予想外のことばで、ショックを受け、暫く次の話題に移れなかった。
彼は事実を事実として述べたまでの事だと思う。
勿論、すべてのグループや会社がそうだと思えないが、マス・メディアの熾烈な競争社会で、それぞれが、なんとか生き抜こうとする為に起きる現象だと思う。
人間の本質は一体感。
僕の小さかった頃は、隣り近所助け合わなければ生きて行けなかったし、現在でも、消防士が人の命を救う為に火の中に入って行く。
スポーツでも、お祭りでも、結婚式でも我を忘れて、抱き合って喜んでいるのを目にする。
随分、昔のことになるが、百数十人いた東京クラスで、一切ゴシップを持ち込む事を禁止した。
素晴らしい人間関係が生まれた。
随分、昔の話になるが、僕がニューヨークに住んでいた頃、たまたま、ブロードウエイのど真ん中にいた時に、かの有名なニューヨーク大停電を経験した。
普段は素っ気ないニューヨークっ子が、自分のステータス(地位、階級、人種、ジェンダー)を忘れて、旧知の仲の良い人のように、互いに優しく声をかけ合った。
あの温かく不思議な雰囲気を今も覚えている。
人間の本質は、愛だと実感させられた。
『神との対話』の本にヒットラーも天国に行くと書かれている。
なぜなら、天国に地獄は無いからだ、と。
人間の歴史を振り返ってみると、前記のプロデューサーが実感していたように、憎み合い、歴史、闘争の歴史だ。
教会は権威を守るために、戒律に従わなければ、地獄に堕ちるぞと信者を脅し、政治家は、自分の権力を維持する為に空約束をする。
巨万な冨を独り占めにした者は、弱者を搾取し、飢えた人々を無視して金のベットで寝る。
良い夢を見るはずがない。
勿論、人間の真の幸福を追求して実践した偉大な人達は居た。
キリスト、ガンジー、松下幸之助等々。
さて、本題に入るが、
『神との対話』の本に「ヒットラーも天国へ行く」と書かれている。
何故なら天国には地獄がないからだ。
ヒットラーは、自分は正しいと思う事を実行に移して行った。
「何千万の人たちが彼に賛同しなかったら、彼は指一本動かせなかっただろう」と書かれている。
戦いが終わって民衆は、彼一人に責任を押し付ける。
今、名峰富士山のもと、河口湖に住んでいる。600坪の敷地に各階が100畳程の三階建ての家。
みゆきと二人で静かな生活を送ろうっと生徒をとるのをやめた。
先日、電気を止められて、初めての良い経験をした。「なんとかなるさ」と笑い合った。
半年前、そんなある日突然、一人の中年の女性がやって来て
「庭を綺麗にする」
と云って友達を連れて来て、何10本の木を植えたり、塀を直したり、物置小屋を建てたりした。
庭が一段落つき、彼女一人、殆ど毎日やって来て、建物の中の掃除を始めた。
この20年間に溜めた物やいらない物、これから使わない物をぼんぼんと窓から放り出した。
彼女の掃除の仕方がハンパでない。
仇にあったように掃除機を振り回して部屋の隅々まで磨きあげる。見ていて開いた口が塞がらない。
彼女に言わせると
「心の風通しを良くする」
のだという。
二月、雪降る極寒の河口湖で部屋の窓を全て開け放つ。
僕は、人一倍寒がり屋なのに、全く気にする様子がない。
全ての掃除が済めば、この場所は、人々の心の楽園になると言う。
人々がこの場所にやって来て、我々は一つだと感じ始める。
僕も、必ずそうなると信じている。
実現したら例のプロデューサーに来て貰って、人間の本質は一体感だという事を体験して貰おう。
今日も彼女とみゆきは、せっせと掃除を始めている。
この家の空気が静かに、澄んできた。
神さまもやって来るかも知れない。
ZEN
(ヒットラーに関してのこの本の記述は、僕の能力ではとてもお伝えすることはできない。もし興味のある方は、『神との対話』2冊目の第4章を開いて欲しい。)
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2017年3月19日日曜日

第十四回 『神との対話』のすすめ

僕の嫌いなものは、
1) 飛行機
2) バンジージャンプ
3) ジェトコースター
1) 飛行機が嫌いで、オートバイで40日間かけてアメリカ大陸横断をした。恩師ストラスバーグが他界してすぐにニューヨークを離れ、氷で転倒したり、砂漠で砂嵐と戦ったりして。
2) バンジージャンプ。橋の上で下を覗くだけでも怖いのにロープ一本で飛び降りるなんて! 縛り忘れたらどうする。橋から飛び降りるなんて死にたい人のためだ!
3) ジェトコースター。河口湖の富士急ハイランドの近くに住んでいるが、お金を払ってまでもあんな思いをするなんて気がしれないと思っている。
しかし、生徒には
「怖いと思ったら一歩前に出ろ 。それが人生を変えるチャンスだ」
と常々言いきかせている。
但し、上記の3つは無視して良いと。
以前テレビで素晴らしい番組を観た。
激流を一人、ゴムボートに乗って下りきるドキュメンタリー番組だ。
危険な滝や、岩、渦巻きと自分の持っている力の限りを尽くして、闘って、闘って、それでも水中深く引き込まれ揉みくちゃにされる。
もうダメだと手にしたオールを投げ出し闘いをやめたその途端、実人生で経験したことのない、静けさ、安心、暖かさに包まれたという。
人間て、死力を尽し全力で何かに立ち向かった時、神からの授けものインスピレーションがやって来るのだと思う。
インスピレーションと云えば、私ごとになるが、昔ニューヨークに住んでいた頃の話。
ザ・アクタースタジオのオフィスから、最終試験を受けるように言われた。
通常、最終試験にたどり着くのに4、5年掛かるのに、冗談でなく試験日の3日前のことだった。
(それまでに、スタジオで行った演出と演技を評価されたのが要因だと思う。当時、年間1,000人以上の受験者の内、合格者は1人か2人。)
「YES」と言って、今考えると無謀にも一歩前に出た。
相手役には、当時の雑誌の表紙になり、彼女の美しさは心の美しさと紹介された北欧の美人アルバが協力してくれた。(スタジオには美人がいない。一切容姿で取らないから。マリリン・モンローとアルバは例外。)
3日間のリハーサルは無残。
何1つ掴めないまま過ぎてしまった。
当日は、不安から試験の5、6時間前に行ってしまい、スタジオの片隅でじっと蹲っていた。
アルバが巫女のように僕の前に立ちはばかり、興奮した他の俳優達が僕に話し掛けるのを防いでくれた。
無味乾燥な時間が刻々と過ぎて行った。
徹底して追い詰められた。
苦しかった。
その時ふと、ある考えが浮かんだ。「僕は、何故、ここで、こんなに苦しんで待っているのだろう。勿論試験を受ける為だ。しかし、僕の演じる役は、何故、こんなに苦しんで待っているのだろう?」と。
そこから、想像力に火がついた。
(僕が、演じる役は、映画さよならからの歌舞伎俳優の役だ。)
役の世界に入り込んで、自分とひとつになっていった。
【役は(僕は)、先週、これが芸術のあるべき真の姿だと確信して、新しい形を舞台で表現した。上司達はそれが気に入らなかったらしい。
今日は給料日、上司は(審査員)は、一人一人名前を呼び、呼ばれた者は、二階のホールに上がって行く。ほおら、又、一人降りてきて、また一人呼ばれて上に上がっていく。
僕は幹部俳優なのに其れを知っているのに延々と僕を待たしている。
3時間も、4時間もだ!
役の人間としても、僕自身としても、こんな所に1分も居られない。ドアーを蹴破って出ていって、二度と戻る気はない! しかし、妻が病気で入院している。今日どうしてもお金を持っていかなければ!】
僕の想像力は、高く、遠く羽ばたいていった。
その当時までには、かなりの演技力を体得していて、一生に一度か二度体験した事のある、深い悲しみの感情を意識的にこの場で起させることが、出来るようになっていた。
その事件に集中し始めると、直ぐさま強烈な感情がやってきた。
(前々からストラスバーグに、「ゼンは非常に強い感情を持っている」と、指摘されていた。僕が怒りを爆発させると、7、8人の屈強な男たちが舞台の外へ逃げて行くのを何度も経験した。不思議に思った。俳優は命なんか要らないやと思わなければ相手を動かせないと思っている。)
感情を確かめる為に、ふっと息を吐くと胸が焼け、ドラゴンが火を噴いているようだ。
普通このような激情をキープできるのは15分だと言われる。しかし、僕の名前が呼ばれるまで、30分以上待たなければならない。
苦しかった。
感情が消えてしまわないようじっと耐え続けた。
ようやく名前を呼ばれ、階段を駆け上がった。
「ゼン・ヒラノ」
叫んだのを今も記憶している。
想像のドアーを両手で横に押し開くとニューヨークのアパートの黄色味がかった床がみえた。(プライベイト モーメントという訓練のお陰で、自分以外に誰もいないと云う感覚がやってきた。)
ドアーを閉めた。
自分の部屋で一人きりになった。
この数時間、胸に溜め込んだ怒り、悲しみ、挫折感を着ているものを床に叩きつけて一気に吐き出した。
腸のあたりに激痛が走って、体が静かに床に沈んでいった。
(この痛みはその後一週間続いた。)
あゝ、これで、試験は終わったなと静かに思った。
その時、スタニスラフスキーの言葉を思い出した。
「舞台は演ずるために行くのではない。戦うために行くのだ」と。
また、ストラスバーグは、
「怖いと思ったら一歩前に出ろ! それがゴーサインだ」と。
痛みに耐え、全身の力を込めてゆっくりと立ち上がった。
天が与えてくれたインスピレーションの大波の真っ只中に身を置いていた。
たとえ一万人の競争相手がいたとしても僕がトップだと確信した。
このようなインスピレーションがやってくると、不思議な意識の分裂を経験する。
夢中になって演技している自分と、それを何処か高いところで見守っている自分がいる。
後者の自分が
「ゼン! お前のダンスで鍛えた美しい身体を使って、カガミを想像し、その前に立ち、ダイナミックなポーズを見せてやれ! これがアートだ!と叫んで審査員達を喜ばせてやれ。彼等は芸術が大好きだから。」
「次は机の所に飛んで行け。拳を固めて叩いて挫折感を演じろ。彼等は又、採点するぞ。」と。
俳優の自分は、全力をあげて、役の人生を誠実に生きているのに。
挫折してぶざまに醜態をさらけ出し、ボロボロになった男をいつのまにか、戸口に立った北欧の美女が静かにジーとこちらを見ている。
又、審査員の同情を買って採点されている。
夢中に役を演じながら同時にどこで採点されるかを知っていた。
「ゼン、サンキュー」
の声がして演技を終えた。
十数人あまりの審査員が、こちらを見ている。
戦いは終わった。
何か悲しい気持ちがした。
オーディションは二度と受けないと思った。
待合室に降りて行くと、二人ほど興奮気味に駆け下りてきて、
「もう少し待っていれば、ストラスバーグから直接話があるだろう」
と言われた。
しかし、荷物をまとめ、何かもの悲しい気持ちで、ひとり暗闇のニューヨークの街に消えて行ったことを記憶している。
いま、考えるとメンバーになったことで、大きく人生の方向が変わって行った。
怖いと思ったら一歩前に出よう!
それがGOサインだ!
それがあなたの人生を変える。
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