今回は精神的な不安やイライラ等、心理的な緊張を取り除く具体的な方法について説明します。
まず始めに、前回説明したように、椅子に座って体を緩め、首の力を抜いて後ろに落とす。
体全体のリラックスを確かめてから、まず始めに、右のこめかみに注意を向ける。
こめかみは、色々な神経系統が集まっていて緊張しやすい。
長く本を読んだり、考え事にかかずりあうと、こめかみが緊張し無意識に指先で揉む事がある。
緩め、緩めと心で声をかける。
ただし、実際に指を使って揉んだりしない事、舞台では許されない。
リラックスへのアプローチは、自分のからだのどの部分が緊張しているか、その気づきを強め、その緊張に脳で命令して即、リラックスするように訓練する。
言葉で説明すると難しい事の様に聞こえるが、訓練によって、自分の緊張に敏感になり、気づいたら、即、リラックスできる様になる。
今、この文章を読んでいる貴方の体のどの部分が緊張しているかを調べてみるといい。
あごを不必要に噛みししめてるかも知れないし、肩を習慣的にイカラセて緊張させているかも知れない。
要は、自分の緊張に気づき、ゆるめ!と脳で命令し、その命令が即、実行されるよう訓練する事だ。
特別な才能に恵まれているとは思えないが、なかなかいい演技をするなと思われる俳優は往々にしてリラックスが良い。
俳優に限らず 、オーディションや面接、試験等、多くの人が此の緊張のために、自分の持っている能力を発揮出来ないでいることが多い。
あらゆる職業、スポーツ等を含めて名人と言われる人たちは、リラックスが良い。
卓越している。
なぜなら、リラックスは、深い集中力を呼ぶからだ。
アメリカンフットボールの伝説的な選手、O・J・シンプソンとたまたま2人で散歩する機会に恵まれたが、彼のリラックスの凄さが、今だに強く印象に残っている。
人間とは思えないしなやかさ。
まるでヒョウか何かの動物が歩いているという印象を受けた。
又、サッカーのクリスティアーノ・ロナウドをテレビで見たことがあるが、自分に球が来ない時には、ダラダラ、グテグテと散歩しているように見える。
訓練の原則は、
1)時間をたっぷりと使うこと。
1)時間をたっぷりと使うこと。
多くの俳優は、即、結果を求めてそわそわとはじめやすい。
2)何かが起きたら、騒ぎ回ったりやめたりしないで、たんたんと続けること。
ストラスバーグは言っていた。
「女の子の手を握ったら、何時迄も握っていないで、範囲を広げていけと!」
NY ザ アクターズ・スタジオ
正会員
ZEN HIRANO
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