2019年8月17日土曜日

瞬発力の訓練について

3月のワークショップには、実習の時間に予定していた、瞬発力の訓練をやった。

殆どの俳優訓練は、できたかどうかではなく、自分が全力で、それぞれの課題に立ち向かったかどうかが問われる。

俳優は、観客の視線を浴びて、自分自身を曝け出さなければならない。

一瞬の戸惑いがその俳優本来の輝きを失う事になる。


感じたことが、なんの抵抗もなく、あるがままに表現されることが要求される。

人間社会では、その場で感じたこと、考えたことを表現するのに警戒心や思わくの為、常にブレーキがかかる。

人間が相手に伝えたいと思った事柄や、想いに習慣的にブレーキがかかるので、軋んだ表現になり、真意が伝わりにくくなる。


一般に表現力が弱いと言われる。

自分の感情や考えが、伝わりにくいと感じて悩んでいる俳優が多いと思われる。

この問題を解決しようと、試行錯誤して見つけた解決方法が瞬発力の訓練です。


訓練を言葉で説明するのは困難ですが、僕の合図で、爆発的に椅子から立ち上がって、大きな声と共に大の字のポーズをとります。

(ここで大切なことは、何をするかを予見しない、構えない、身体をリラックスさせて、頭を空にしておく。)

よくあるタイプですが、グテグテしていて、いつも不満そう。
俺は関係ないという態度をとる人がいます。

この一瞬の瞬発力のエクササイズで、前向きで力強く、明るく輝き、強い意志を持った人間に変容するのを目の当たりにして驚かされます。

この瞬発力の訓練を、参加者が、自分の真の姿と出逢うため、実践したいと思っています。


ZEN