人間は、常に考えた事を話す。
又は、感じた事を話す。
ほとんどの俳優は台本で記憶した事を話す。
それではとてもトップクラスにはなれない。
我々NYアクターズ・スタジオの連中は、台本の読み合わせは殆どやらない。
まず始めに、その戯曲のその一場面で何が起きたかを理解するためにリハーサルをやる。
台本に書かれたセリフは殆ど無視する。
その場面で何が起きたかを理解し、実感するまで徹底して追求する。
(それをインプロビゼーションという。)
実感するまで自分の話し方で進めていく。
その間、その役の性格、考え,、動作、話し方等々を身に付けていく。
それから作家の台本に入る。
セリフは、覚えたら完全に忘れるようにする。
自分のセリフは、相手役のセリフで思い出すことにする。
人生に限りなく近づいて行く努力をする。
相手役が話している時に、次の自分のセリフを思い出そうともがいていたら、とてもトップクラスにはなれない。
考えられれば生きられると言われる。
俳優訓練とは、いわゆる俳優が人間になる事だと言われる。
僕が進める演技の練習は、先ず始めに、自分が、良く知った身近に感じる台本を選んでもらう。
それが出来なかったら、自分の良く知らない生活 シェークスピア、チェーホフばとても無理。
以上はプロの俳優の話をしているので、それとは全く違って、自分たち仲間で みんなで盛り上げて勝手気儘に出し物を決めて、子どもやおばあちゃんを喜ばせるのも素晴らしと思っています。
ZEN