2019年8月18日日曜日

感情の開放について


殆どの人が、自分の過去に身に付けた抑圧された感情を一生持ち続ける。

嫉妬心、劣等感、罪悪感、怒り等々負の感情である。

幼い子供は全ての感情をあるがままに表現する。

俳優はどんな感情も表現する事を要求される。

大人になっていく過程において社会生活に順応させる為に、これらの感情を抑圧する。

それが習慣となり、特に演技で必要な時に真の感情を出せない為に、感じたふりをする。

俳優は自分の持つ全ての感情を与えられた役のために使う事を要求される。

多くの俳優は抑圧された感情を出す事ができない。

そこで感じたふりをする。

それでは、トップクラスの俳優にはなれない。

この問題を解決する為に感情の解放の訓練がある。

その俳優が、自分自身に対する認識が高まった時にこの訓練に入る。

この感情の解放を、いつ、どのようにやるかは、一人一人の性格や認識の程度を見極めて、実行する。

本人の防衛姿勢をとらせない為に、突然に実行する。

大抵2,3分で終わる。

この感情の解放の訓練の効果には、いつも驚かされる。

それぞれの人が自分の本来の姿を現わす。

感動する。

ZEN


この感情の解放の訓練を取り入れた動機は、アーサー .ヤーノフの本『原初の叫び』に深く感銘して、自分なりのエクササイズを考案した。

本来の自分自身に立ち還る事に、俳優のみならず一般社会人に、大きく貢献していると確信している。

ZEN