俳優の言葉の訓練は、一切感情抜きで、出来るだけ速く、出来るだけ、明確に話す訓練をする事です。
機械的な訓練です。
出来れば2人以上でやったら効果的です。
少しでも間違ったら即、次の人にいれかえる。
そして、又次の人へと。機関銃を撃つように一語一語明確に、連続的に。
この訓練をモノにすれば、実戦でどのような感情が湧き上がって来ても言葉の歯切れの良さを失うことはありません。
下記の早口言葉のための例題「外郎売」は、
文章になっているので特に相手を入れての言葉の訓練に適切です。
是非やってみて下さい。
ZEN
拙者(せっしゃ)親方と申すは、お立ち会いの中に御存知(ごぞんじ)のお方も御座(ござ)りましょうが、 御江戸を発(た)って二十里上方(にじゅうりかみがた)、 相州小田原一色町(そうしゅうおだわらいっしきまち)をお過ぎなされて、 青物町(あおものちょう)を登りへおいでなさるれば、
欄干橋虎屋藤衛門(らんかんばしとらやとうえもん)、 只今(ただいま)は剃髪(ていはつ)致して、円斎(えんさい)となのりまする。
元朝(がんちょう)より大晦日(おおつごもり)まで、 お手に入れまする此(こ)の薬は、 昔(むかし)ちんの国の唐人(とうじん)、 外郎という人、我が朝(ちょう)へ来たり、 帝(みかど)へ参内(さんだい)の折(おり)から、
この薬を深く籠(こ)め置き、用(もち)ゆる時は一粒ずつ、 冠(かんむり・かむり)のすき間より取り出(いだ)す。
依(よ)ってその名を帝より、 とうちんこうと賜(たまわ)る。 即(すなわ・すなは)ち文字には、 「頂き、透く、香い(いただき、すく、におい)」と書いて 「とうちんこう」と申す。
拙者(せっしゃ)親方と申すは、お立ち会いの中に御存知(ごぞんじ)のお方も御座(ござ)りましょうが、 御江戸を発(た)って二十里上方(にじゅうりかみがた)、 相州小田原一色町(そうしゅうおだわらいっしきまち)をお過ぎなされて、 青物町(あおものちょう)を登りへおいでなさるれば、
欄干橋虎屋藤衛門(らんかんばしとらやとうえもん)、 只今(ただいま)は剃髪(ていはつ)致して、円斎(えんさい)となのりまする。
元朝(がんちょう)より大晦日(おおつごもり)まで、 お手に入れまする此(こ)の薬は、 昔(むかし)ちんの国の唐人(とうじん)、 外郎という人、我が朝(ちょう)へ来たり、 帝(みかど)へ参内(さんだい)の折(おり)から、
この薬を深く籠(こ)め置き、用(もち)ゆる時は一粒ずつ、 冠(かんむり・かむり)のすき間より取り出(いだ)す。
依(よ)ってその名を帝より、 とうちんこうと賜(たまわ)る。 即(すなわ・すなは)ち文字には、 「頂き、透く、香い(いただき、すく、におい)」と書いて 「とうちんこう」と申す。